給湯器が品薄で納期遅延や納期未定が続出?|世界的な半導体不足により壊れた給湯器が交換できないときに注意したいこと
住宅に欠かせない設備の一つである「給湯器」。
しかし、今現在、メーカーやモデルにかかわらず、給湯器が品薄な状態が続いています。
そのため、現在利用している給湯器の調子がよくない方や、新しい給湯器に交換したいと考えている方は注意しなくてはいけません。
この記事では、給湯器の品薄問題について詳しく解説していきます。
品薄な状態が発生してしまっている原因や、給湯器の交換が難しい場合の対処法などについても紹介していくので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
1. 世界的な半導体不足
2021年の秋頃から続く給湯器の品薄問題。
特定のメーカーや特定のモデルのみが不足しているのであれば、いくらでも対処のしようがありますが、給湯器の不足はメーカーやモデルを問わず、給湯器全体に波及しています。
これは、半導体など、給湯器を製造する上で欠かせない電子部品の製造遅延により、需要に対して供給が追いついていないという状況によるものです。
半導体などの電子部品の供給が追いついていない主な原因としては、
- 半導体などの電子部品に対する需要が急激に高まっている
- 半導体など電子部品の生産が滞ってしまっている
の、2点があげられます。
ただ、どちらにも影響をあたえているのは、2019年から世界中で爆発的に感染が広まった新型コロナウイルスの存在です。
新型コロナウイルスの感染が広まって以降、テレワークの普及なども相まって外に出る機会や時間が大幅に減少しました。
そこで需要が高まったのが、
- テレビ
- パソコン
- スマートフォン
- タブレット
- ゲーム機
などの電子機器です。
これらの電子機器への需要が急激に高まったことで、製造過程で使用される半導体などの電子部品への需要も高まったわけです。
需要が高まっただけであれば生産体制を強化することで対応できますが、新型コロナウイルスは電子部品の生産体制にも影響をあたえています。
新型コロナウイルスの影響で稼働できない工場が複数出てきてしまっており、その影響で供給が全然追いついていません。
このように、需要が高まっている状況と生産が滞ってしまっている状況が同じタイミングで発生してしまったため、半導体などの電子部品を必要とする給湯器の生産・確保が追いつかず、給湯器が全体的に品薄になってしまっているわけです。
2. 今壊れた給湯器は修理できる?
メーカーやモデルを問わず、品薄になってしまっている給湯器。
今、給湯器を交換するとなると、在庫を確保して交換できるようになるまでに数カ月かかることも珍しくありません。
調子の悪い給湯器を数カ月間使い続けるのは現実的ではないので、交換ではなく修理での対応を検討する必要が出てきますが、そこで気になるのが「修理ができるのか」という点についてです。
部品の交換が必要になるなど、一部の修理については部品が確保できるようになるまで待たされる可能性はあります。
しかし、部品の確保が必要ないケースもありますし、十分に在庫を確保できている部品もあるため、交換ではなく修理であれば基本的にすぐ対応してもらえるでしょう。
そのため、今使用している給湯器の調子がよくないのであれば、まずは修理での対応を優先し、修理で対応できない場合は交換を検討するべきだといえます。
3. 高額請求の業者に注意
給湯器の修理や交換は、「給湯器専門の業者」にお願いするのが一般的です。
ところが、この給湯器が品薄になっている機会に便乗し、法外な値段を請求する悪徳な業者が急増しています。
そういった業者に騙されないために把握しておきたのが、給湯器の修理と交換にかかる費用の目安です。
あくまで一例ではありますが、給湯器の修理にかかる費用の目安は以下のとおりです。
また、修理でなく交換する場合は、給湯器本体の価格にプラスして、以下の作業費用が発生します。
<給湯器交換費用の目安>
作業内容 | 費用の目安 |
既存の給湯器の撤去 | 5,000~8,000円 |
新しい給湯器の取り付け | 5,000~8,000円 |
給水結び替え | 5,000~8,000円 |
給湯結び替え | 5,000~8,000円 |
リモコン結び替え | 8,000~12,000円 |
作成してもらった見積もりの金額がこれらの目安よりも明らかに高くなってしまっている場合は、その業者に修理や交換を依頼するべきではありません。
そういった業者は、給湯器に関する知識やスキルを充分に備えているかどうかも怪しいので、工事の依頼は何としても避けるようにするべきです。
4. 信頼できる業者の特徴
給湯器が不足している今の状況に便乗して、高額な費用を請求してくる悪徳な業者には修理や交換を依頼するべきではありません。
しかし、給湯器の修理や交換にかかる費用は、作業内容や新たに導入する給湯器の種類によって大きく異なるため、その費用が適切であるかどうかを一般の方が正しく判断するのは簡単ではありません。
そもそも、給湯器自体が値上がりしてしまっている可能性もあります。
そのため、いかに信頼できる業者に修理や交換を依頼できるかが重要です。
信頼できる業者かどうかを判断する上で参考になる特徴について解説していきます。
信頼できる業者は、一般的にホームページに次のような特徴があります。
- 定期的に内容が更新されている
- お客様と一緒に映った写真が載っている
- 施工実績が豊富
- 建設業の許可を持っている
- 建築の事のわかる建築士がいる
特に、お客様と一緒に映った写真を掲載するには、お客様との信頼関係が不可欠です。アフターメンテナンスも含めて、きちんとお客様との信頼関係を築ける信頼できる業者である証拠と言えます。
また、施工実績が豊富にある、経験豊富な業者であることも、安心して依頼できる条件となります。有資格者が工事を行うなどの情報もあれば、なおさら安心です。
施工業者選びでホームページを確認する際には、ぜひ参考にしてみてください。
5. まとめ
給湯器が不足し、品薄になっている問題について詳しく紹介してきました。
メーカーやモデルを問わず、給湯器が品薄になってしまっているこの状況は、新型コロナウイルスの影響が落ち着いてくるまで続くと考えられています。
品薄な状態が続くと給湯器そのものの価格も上がるため、この品薄な状態が落ち着いてくるまでは、交換よりも修理で対応するべきです。
不具合の症状や給湯器の状態によっては修理で対応できない場合もありますが、修理で対応できるケースも少なくないので、まずは業者に問い合わせて給湯器の状態を確認してもらうようにしましょう。
ただ、この需要の高まりに乗じて法外な費用をふっかける悪徳な業者もいるので、業者選びは慎重におこなうようにしてください。
今回紹介した、
- 定期的に内容が更新されている
- お客様と一緒に映った写真が載っている
- 施工実績が豊富
- 建設業の許可を持っている
- 建築の事のわかる建築士がいる
という、特徴を満たしている業者であれば優良な業者である可能性が高いと言えるので、その点に注目しながら業者を選ぶようにしましょう。