遠方の実家の給湯器が故障! どこに頼む? 安心な業者を見分けるポイント
2024/04/22 更新
2022/09/06 公開
高齢の方の場合、給湯器に不調があっても「修理は高額になりそう」「誰に頼んだらいいのか」と戸惑いながら様子見し、数日してから誰かに相談することがあるのではないでしょうか。
離れて暮らす子世帯に面倒をかけたくないという思いもあるかもしれません。
お湯は毎日の生活に欠かせない大切なもの。給湯器が故障するのはかなり不便なことです。
親御さんが困っていると聞くと、お子さんとしては「すぐにでも何とかしてあげたい」というところでしょう。
でも、離れて暮らしていると、業者の手配や手続きなどがなかなかスムーズにいきません。遠方だからこそ不安な点があるのではないでしょうか。
それでは、ひとつひとつ確認していきましょう。
【給湯器の「点検商法」にご注意ください】 <2024年4月22日追記>
給湯器の点検商法に関する相談が全国の消費生活センター等に相次いで寄せられているとして、2024年2月に独立行政法人国民生活センターから注意喚起がされました。「給湯器の点検商法」に関する2023年度の相談件数は2022年度のおよそ3倍と急増しており、70歳以上の高齢者を中心にトラブルが急増しているのだとか。
国民生活センターによると、電話や訪問で突然給湯器の点検を持ち掛け、不安をあおって高額な給湯器の交換を迫る手口が多くみられるほか、電話口で「自治体から委託を受けた」「契約中のガス会社から依頼された」などと身分を偽るケースもみられ、年々手口が巧妙化しているそうです。
高齢な親御さんが遠く離れたご実家にお住いの場合は、悪質な給湯器の「点検商法」が最近問題になっていることについて、親御さんに注意喚起をするなどの対策をしておくといいでしょう。
また、そろそろご実家の給湯器が古くなって調子が悪くなってきている場合は、完全に故障する前に交換を検討されるのもおすすめです。ご実家が親子大工の施工エリアの場合は、ぜひお気軽にご相談ください。
目次
1.遠方の実家の給湯器が故障! 気になるポイント
給湯器の故障によって親御さんが不安を抱えているなら、「とにかくすぐに対応してくれる業者を!」と考えますよね。
ただ、慌てて探したばかりに悪徳業者を選んでは大変です。
ここでは、自宅から離れた場所にある業者の見つけ方や、実家の工事を任せても安心な優良な業者の見分け方のポイントなどについてご紹介します。
(1)どうやって業者を見つけたらいいの?
給湯器の交換をしてくれる業者は、大きく分けて「ガス会社」「給湯器メーカー」「給湯器専門業者」があります。
ガス会社は連絡がつきやすく安心感がある一方で、ガス販売がメインのため、給湯器本体の選択肢が少ないのがデメリットです。
給湯器メーカーは給湯器の知識が豊富ですが、電話受付はカスタマーセンターです。
詳しい相談や日程調整のための折り返し電話が遅く感じられることが多いでしょう。
しかも、実際に修理・交換をするのは下請け業者ですから、依頼から修理日までに時間がかかるケースが多いのがデメリットです。
また、給湯器専門業者も知識と経験が豊富です。
ふだんから専門的に「販売・修理・交換」を行っているため、給湯器のことなら安心して任せられます。
ただ、数いる給湯器販売業者の中から“信頼できる業者”を見極めなければ、不安なことが増えるかもしれません。
それぞれにメリット・デメリットがあるため、業者を選ぶときにはあらかじめポイントをおさえておくことをおすすめします。
業者選びについて詳しくはこちらをご覧ください。
遠方の業者探しなら、「地名+給湯器交換」などの検索ワードでインターネット検索をすれば探しやすいでしょう。
また、地元の業者について詳しい親戚や知人が実家の近くにいるなら、相談してみるのも手です。
(2)見積もり通りの金額でやってもらえる?
費用のことは、はじめにしっかり確認しましょう。
親御さんが高齢だと、依頼から支払いまで子世帯が手続きを代行する場合もあるでしょう。
「立ち会いはどうするの?」「支払いはカードでも大丈夫?」など、気になるポイントがあるまま依頼しないように、まずは確認したいことを整理しておきましょう。
また、見積書は業者によって記載方法が異なります。見積金額だけでいいと思っていたら、後から古い給湯器の処分費や出張費を請求されるケースもあります。
「見積書の金額以外に費用が発生しないのか?」「後から追加費用が請求されることはないのか?」なども、事前にはっきりさせておきましょう。
(3)直接工事に立ち会えない場合は?
工事に立ち会って交換工事を見届けたいと思う反面、離れて暮らしていると、距離の問題や仕事の都合で行けないことがあるでしょう。
あらかじめ、立ち会えない場合の工事報告の行われ方について確認しておきましょう。
工程ごとに写真付きで工事報告をしてくれる業者、ホームページ上に施工事例が掲載されている業者などであれば安心です。
また、工事完了後の不安を残さないためにも、アフターメンテナンスについても事前に聞いておきましょう。
(4)交換工事は誰がするの?
交換工事は誰がするのかについては、必ず確認しておきましょう。
「電話受付」「現場調査」「実際の作業をする人」がすべて分散されている場合、交換工事に来た人が下請け業者だというパターンが多いようです。
しかも、「電話で話した内容が伝わっていない」「電話で聞いた金額と違う」などというトラブルもよくあります。
特に、高齢の親御さんが1人暮らしの場合、お子さんのいないところで追加工事を支払わされるというトラブルに巻き込まれる恐れもあります。
大切な親御さんに安心して給湯器交換をしていただくためには、依頼の時点で交換工事を行う人も把握しておくと安心です。
2.実家の給湯器交換・修理を任せて安心な業者を見極めるポイント
遠方の親御さんが安心して使えるように、給湯器の交換や修理は信頼できる業者に任せたいですよね。
そこで、安心な業者を見極めるポイントを見ていきましょう。
(1)ホームページに工事費が明記されている
給湯器交換工事で気になるのはやはり工事費です。
最終的な価格は“現地を調査したうえで見積もり”という流れが一般的ですが、その前にだいたいの予算を掴むために工事費の目安を知りたいのではないでしょうか。
給湯器のメーカーによって本体費用は異なるものの、工事費や廃材処分費などが業者によって著しく変動することはありません。
ですから、ホームページに給湯器の型番や想定される工事費用が明記されている業者は信頼できます。
ただ、定価よりも極端に値引いた額をホームページに記載している業者は注意が必要です。
契約前にお得感をアピールしておき、後から追加費用が発生する可能性も考えられます。
(2)会計の方法をきちんと説明してくれる
会計の流れをしっかりと説明してくれる業者は安心です。
実家の給湯器交換工事の場合、高齢の親御さんに代わって手続きや支払いを子世代が代行することもあるでしょう。
カード決済が可能か、現金振り込みなのかなど、支払い方法を確認しておきましょう。
また、基本的には、工事後に代金を支払う「後払い」の方が安心です。
工事前にお金を振り込んだのに工事がなかなか始まらないなどのトラブルを避けるためにも、後払いの方がいいでしょう。
お金の支払いに関してはとても大切なことですから、分かりやすく丁寧に説明してくれる業者に依頼しましょう。
(3)見積もり通りの金額でやってもらえるか
見積書のなかには、給湯器本体の費用のほか、廃材処分費や工事費、出張費、諸経費などが計上されていることが一般的です。
優良な業者の場合、事前に現地の調査をしっかり行ってから見積書を提出しますから、基本的に見積書の金額だけで工事ができます。
しかし、なかには工事当日になって「部品代が○○円かかる」などの追加費用を請求するケースもあります。
依頼業者を決めるときには、見積もりの詳細を依頼主の子世代へ丁寧に説明してくれるかどうかも判断材料にしましょう。
(4)施工事例、お客様との写真、高評価のクチコミが掲載されている
ホームページを持っている業者は多いものの、単に「施工実績多数です!」と謳われているだけでは信用できません。
工事担当者や施工事例が“お客様との写真付き”で掲載されていれば、実際に工事実績があることやお客様との信頼関係があることがわかります。
その他にもクチコミ情報などを見ることで、「どんな工事をするか」や「お客様から高評価を得ているか」どうかなど、業者を見極める判断材料が具体的にわかるでしょう。
また、施工事例を写真で紹介している業者の多くは、お客様からの要望があれば依頼主である子世代へも工事中の写真が送られてくるはずです。
過去の施工事例とともに、実際に工事をした人の評価が高いのも、業者選びのポイントです。
(5)誰が交換工事をするのかがホームページに明記されている
意外と見落としてしまうポイントですが、交換工事を誰がするかがホームページにしっかりと記載してあれば安心です。
息子さんや娘さんが立ち会えないとき、「どんな人が作業するのか」と親御さんは不安で心細いものです。
特に、顔写真やこれまでの経験、資格の有無などが記載されていると、有資格者本人が責任を持って工事を行ってくれることがわかります。
親御さんの安心につながるでしょう。
3.離れて暮らしていても安心! 給湯器の見守りシステムとは?
給湯器が故障したことは残念ですが、古い給湯器ならいいきっかけかもしれません。
これを機に機能性の高い給湯器への交換をするのもいいのではないでしょうか。
“見守りシステム”を兼ね備えた給湯器なら、今後高齢の親御さんを遠方からも見守ることができます。
(1)離れて暮らす家族の給湯器使用状況がわかる見守り機能
お風呂やシャワー、食事の支度などで毎日のように使う給湯器。
親が給湯器を使った形跡を「元気な証拠」として、遠方の家族へと知らせることができます。
安否確認は電話でもできるかと思いますが、子世代も仕事や家事に忙しく、毎日のようには電話ができないかもしれません。
そんなとき、給湯器の使用状況によって親の安否がわかると安心ですね。
(2)リンナイ/ノーリツの見守り機能
リンナイでは親宅の給湯器リモコンと子どもさんのスマートフォンを連動。親御さんが給湯器を使うと、翌日にお知らせしてくれる機能があります。
エラーの詳細もチェックできますから、故障の際の修理依頼がしやすくなります。
また、ノーリツでは、親宅の無線LANを通じて離れた家族のスマートフォンを連動させ、安否を確認することができます。
お湯の使用量や浴室温度をグラフに表示させることも可能です。
(3)給湯器でできるヒートショック対策も
ヒートショック対策ができる給湯器もあります。
ヒートショックとは、部屋から脱衣室への移動や、熱い浴槽へ入浴などによる温度差が急激な血圧変動を起こし、体に大きな負担をかけることです。
ひどければ命を脅かすほどで、その死亡率は交通事故よりも高い確率で起こっています。
特に、シニア世代に多く起こるため、高齢の親が遠く離れて暮らしている場合は心配している方も多いでしょう。
そんなヒートショック対策ができる給湯器も登場しています。
特に気温が低い日に暖房乾燥機の使用を促してくれる機能、人の動きを感知するセンサーにより動きがない時間が一定を超えると呼びかけする機能、入浴時の異常があればキッチンに設置されたリモコンやスマートフォンへと知らせる機能など、さまざまな見守り機能が搭載された給湯器があります。
4.まとめ
実家に住む高齢の親御さんから「お湯が出ない」と聞くと、一刻も早く何とかしてあげたくなります。
でも、離れていると業者の手配や手続きに手間取ることも多いでしょう。
業者選びに失敗すると「修理日までに時間がかかる」「価格が異常に高い」「実際に作業する人が無資格/施工技術が低い」などのトラブルになることがあります。
それを防ぐためにも、こちらでご紹介したポイントをもとに、依頼する業者のホームページを十分にチェックし、信頼できる業者を選んでくださいね。