どうする? エコジョーズによくある雨による不具合|エラーコード290・721・723
エコジョーズを使用している方は、雨が降った際に290・721・723のエラーコードが発生しやすくなります。
エラーコードが一時的に表示される場合や、ご自身で不具合を直せる場合もありますが、状況によっては専門業者の点検・修理が必要です。
本記事では各エラーコードの原因と、不具合が発生した際の対処法について解説します。
目次
1.雨でエラーコード290・721・723が表示される原因とは?
エラーコードには安全装置としての役割があり、給湯器に何らかのトラブルが発生した場合には運転を停止することで、被害を未然に防ぎます。
給湯器のエラーコードは、表示される数字によって修理方法や対処法が異なりますので、エラーコード290・721・723が表示される意味と原因をご紹介します。
(1)エラーコード290はどんなエラー?
エラーコード290は、エコジョーズに搭載される中和器の故障や詰まりにより発生するエラーです。
中和器はエコジョーズに搭載されている部品で、ドレン水(凝縮水)を中和する役割があります。
ドレン水(凝縮水)はエコジョーズを利用する際に発生する水で、酸性なのでそのまま排水すると環境に悪影響を及ぼす可能性があります。
エコジョーズは、中和器で酸性のドレン水を中性することで安全に排水を行っていますが、中和器が破損したり、ドレン配管にゴミや異物が入ってしまったりすると、ドレン水を中和することができません。
そのため使用者にトラブルを知らせるために、エラーコード290を表示させ、詰まりなどの原因を解消することを求めてきます。
(2)エラーコード721はどんなエラー?
エラーコード721は、給湯側の炎検出回路異常(疑似炎検知)を知らせるエラーです。
炎検出回路異常は、燃焼していない給湯器が炎を検出している状況をいい、頭に「72」がつくエラーコードは疑似炎検知が作動している場合に表示されます。
雨の日に給湯器の調子が悪くなるのは、雨水や湿気が給湯器内に入ってしまい、電子基板等に異常が発生している可能性が考えられます。
また長期間使用している給湯器は、湿気が原因で内部の電子基板が故障しているケースもあり、電子基板のトラブルは一般の方では直すことはできません。
(3)エラーコード723はどんなエラー?
雨が降る日に暖房が消えてしまい、エラーコード723が表示されることがありますが、これは雨水や湿気により誤作動を起こしている可能性があります。
エラーコード723は、暖房疑似炎検知や安全装置回路異常によるエラーです。
暖房疑似炎検知とは、暖房側の機能が正常に作動していない状態をいい、エラーコードが表示されている状態で暖房は使用できません。
湿気が給湯器内部の電子基板に入ってしまうと、基盤自体が破損することもあり、給湯器内部の状況によっては部品の交換が必要です。
ちなみにエラーコード722は、ふろ立ち消え安全装置回路異常ですが、リモコンの電源をオフにした後、再度運転させることでエラーコードが解消されることもあります。
2.自分でできるエラーコード290・721・723の対処法
エラーコードは、種類によってはご自身で不具合を解消できる場合もありますので、エラーコード290・721・723が表示された際の対処法をご紹介します。
(1)天候の回復を待つ
エラーコード290・721・723は、雨が降った際に起こりやすい不具合です。
エラーコード290は異物が入ったことを知らせるエラーですが、大雨により大量の雨水が排気口を経由して入った場合、管が詰まったことで中和器の処理能力が限界を超えたと判断し、エラーコード290が表示されることもあります。
雨が止まれば処理能力を超える水を処理することはなくなるため、時間の経過でエラーは解消されます。
エラーコード721・723は、水だけでなく湿気が原因で発生することもありますので、天候の回復を待ってください。
天候が回復しても状態が改善しない場合は、給湯器自体にトラブルが発生していることも考えられますので、別の方法でエラーが解消されるか確認してください。
(2)エラーコードのリセット
多くのエラーコードに共通する解決方法なのが、電源のオンオフの切り替えです。
給湯器は万が一のトラブルを防ぐために敏感にセンサーが稼働するように設定されているため、異常が無い場合や一時的な異常に対してもエラーコードが表示され、運転が止まることがあります。
電源を一旦オフにし、運転を再開するだけでエラーコードが消えるケースもあるので、エラーコード290・721・723が表示された際は、電源のオンオフの切り替えを試してください。
運転スイッチの切り替えでエラーが解消されない場合、電子基板の配線等にトラブルが生じていることも想定されます。
配線等のトラブルは専門業者でないと直すことはできませんので、状態が悪化する前に点検し、原因を特定してください。
(3)ドレン配管(配管チューブ)の詰まりを取り除く
エコジョーズが外に設置してある場合、雨風の影響で異物が給湯器内に入ったことで、エラーコードが表示されることもあります。
ドレン配管は給湯器本体の下部にある配管で、通常排水されているときは配管から水が垂れています。
しかしドレン水が排水されていない場合、配管が詰まっている可能性があるため、異物を取り除かないと状況は改善しません。
冬場においては、ドレン配管の凍結により配管が詰まることもありますので、日中の気温上昇により凍結するのを待つ方法もあります。
しかし寒冷地や一日中気温が低い場合には、自然解凍は難しいため、配管にお湯をかけるなどして詰まりを取り除いてください。
配管にお湯を直接かけてしまうと、お湯が当たっている部分しか解凍しませんので、配管にタオルを巻き、配管全体にお湯がかかるようにするのがポイントです。
また雨が降った際は、排出口が落ち葉や砂利で塞がってしまっていることもありますので、排出口周辺のゴミなどを取り除き、エラーコードが消えるか確認してください。
(4)排気口まわりをチェック
給湯器の排気口が塞がっている場合、エラーコードが表示される可能性もありますので、塞いでいる異物等がないか確認してください。
給湯器は屋外に設置していますので、雨や風により異物が入ることは十分想定され、異物を取り除くだけで正常に作動するようになるケースもあります。
3.状態が改善しない場合は業者に依頼を!
ご自身で行える対処法を試してもエラーコードが解消しない場合は、業者に点検や修理の依頼をしてください。
給湯器の不具合について、一般の方が内部の異常を調べることは難しいです。
ガス工事には専門の資格が必要ですので、自分で給湯器を開けて修理することは危険ですのでやめましょう。
また長期間使用している給湯器は、経年劣化により何らかの異常が発生していても不思議ではありません。
一時的に状態が改善しても、すぐに同じエラーが発生する場合には、安全に利用する観点からも、修理より交換を検討する方がいいでしょう。
4.まとめ
給湯器のエラーコードは、表示される種類によって対処する方法は違います。
同じエラーコードでも、ご自身で解消できる場合もあれば、点検・修理が必要になる場合もありますので、今回ご紹介した方法を試してください。
ガス機器は使用年数があり、丁寧に使っていても経年劣化でいつかは故障してしまうものです。
安心・安全に使用するためにも、エラーコードが消えない場合には早めに業者に連絡して点検や修理を依頼しましょう。