給湯器の型番やガスの種類がわからない! どこを見ればわかる?
給湯器が壊れて修理や交換が必要になったとき、今使っている給湯器の型番やガスの種類を確認されることがあります。
しかし、記載場所を把握している方は少ないのではないでしょうか。
そこで、今回は、給湯器の型番やガスの種類を確認する方法や、別のメーカーの給湯器に交換する場合に気を付けるポイント、修理・交換の費用相場についてご紹介します。
目次
1.型番やガスの種類はどこを見ればわかる?
給湯器は、本体に貼られた「銘板シール」に型番やガスの種類などの情報が記載されています。
給湯器に何らかの不具合が発生して修理や交換を依頼するとき、多くの場合、給湯器のメーカーや型番、ガスの種類などを確認されますので、事前に銘板シールの情報を確認しておきましょう。
(1)給湯器の設置場所
給湯器は建物の種類によって設置場所が異なります。
まずはご自宅の給湯器がどこに設置されているのか、修理・交換を依頼する前に確認しましょう。
① 一戸建ての給湯器設置場所
戸建てに設置されている給湯器は、主に「壁掛け型」と「据え置き型」に大別されます。
壁掛け型は建物の外壁に設置してあり、ほとんどの場合で水回りがある外側の壁に取り付けられています。
コンパクトで燃焼音が小さいのが特徴です。
据え置き型は、建物の外まわりに置く形で取り付けされています。エアコンの室外機のようなイメージです。
屋根を付けたり、3方を壁で囲ってあることもあるでしょう。
外壁にビス穴を開けずに設置できること、エコキュートやハイブリッド給湯器などは貯湯タンクがあることなどが特徴です。
据え置き型の場合、コンクリートの土台の上に乗せていることが多いです。
交換する際、土台の大きさに給湯器のサイズが合わない場合は別途工事が発生する可能性があります。
給湯器の大きさに問題がないか、両サイド、上部などに干渉するものがないか、事前に確認することが大切です。
戸建て住宅の給湯器交換は、以下のページも参考にしてください。
▶戸建て住宅にお住まいで給湯器交換する際の重要なチェックポイント!
② マンションの給湯器設置場所
マンションの給湯器の設置場所は、「PS設置」「壁掛け設置」「ベランダ設置」の3つに大別されます。
PS設置では、給湯器はPS(パイプスペースやパイプシャフト)スペースに設置されています。
マンションの玄関ドア付近の壁面に埋め込まれていることが多く、スペースの関係上、設置できる給湯器のサイズには制限があります。
排気方式によってPS標準設置型、PS扉内排気型、PSアルコープ設置型、PS上方排気型、PS後方排気型などに給湯器のタイプが分かれています。
壁掛け設置では、給湯器がマンションの外壁に取り付けられています。
この場合、居室の近くの外壁にあるとは限りません。
修理・交換工事には管理組合や家主の許可が必要となる場合もあるので注意が必要です。
ベランダ設置では、給湯器は各居室が利用しているベランダに取り付けられています。
給湯器自体は壁掛け設置と基本的には同じものです。
ベランダに設置する場合、安全のため排気口を高い位置にするなど設置に条件がある場合があります。
マンションの給湯器交換は、以下のページも参考にしてください。
③ 屋内設置の給湯器の設置場所
建物の中に取り付ける屋内設置型の給湯器もあります。
外気に晒されることがないため、点検もしやすい特徴があります。
なお、屋内設置型は排気を外に出すための吸排気仕様になっています。
メンテナンスを考慮して、脱衣所など少しゆとりのあるスペースに設置してあることが多いタイプです。
(2)給湯器メーカーごとの銘板シールの位置
どのメーカーの給湯器でも、基本的には「給湯器の正面」に銘板シールが貼り付けられています。
メーカーによって、正面のどのあたりにシールが貼られているか、多少の差はありますが、大きな違いはありません。
① リンナイの場合
多くの場合、給湯器本体の正面に貼ってあるシールに記載されています。
リンナイでは正面左側下部にあることが多いです。
② ノーリツの場合
給湯器本体の正面に貼ってあるシールに記載されています。
ノーリツでは正面左側上部にあることが多いです。
③ パロマの場合
パロマの場合も、給湯器本体の正面に型番が記載されたシールが貼ってあります。
パロマでは正面右側にあることが多いです。
④ その他、銘板シールが見つからない・文字がかすれて読めない場合
給湯器が屋外に設置してある場合、風雨にさらされるなどの経年劣化によって銘板シールの文字がかすれてしまい、読めないこともあります。
また、銘板シールが剥がれている場合や、銘板シールを見つけることができない場合でも、業者によってはスマートフォンなどで給湯器本体の写真を撮り、画像を送れば特定してもらうことが可能です。
シールが見当たらない場合は、修理や交換を依頼する業者に問い合わせてみましょう。
(3)銘板シールの見方
銘板シールには、「型番(型式)」「ガスの種類」「電源」「製造年月」などの情報が記載されています。
修理や交換を依頼するときに特に必要となるのが「型番」の情報です。
型番は、メーカーごとに異なる記号番号が記載されています。
たとえメーカーが不明でも、型番さえ分かればメーカーを特定することが可能です。
① 基本的な銘板シールの情報
銘板シールには、「型番(型式)」「ガスの種類」「電源」「製造年月」などの情報が記載されており、特に重要な「型番」については各メーカー共通でシールの一番上に記載されています。
銘板シールを見る場合は、型番に加えて、ガスの種類と製造年月も見ておきましょう。
上から 型番:RUX-A1613G ガスの種類:都市ガス 製造年月:17.02 (2017年2月製造) | |
上から 型番:GT-2427SAWX-T-1 ガスの種類:都市ガス 製造年月:2002.08 (2002年8月製造) |
② メーカーごとの型番の特徴
給湯器の型番は、アルファベットから始まるのが一般的です。
表記の仕方にはメーカーごとに特徴があります。
メーカー | 型番の最初の文字 |
リンナイ | RUF、RUX、RUFHなど |
ノーリツ | GQ、GT、GTH、GQHなど |
パロマ | DH、FH、PH、K、PGなど |
東京ガス | FT、AT、ITなど |
ハーマン | YGM、YS、YGなど |
2.別のメーカーや違うタイプの給湯器に交換はできる?
給湯器を交換しなければならない場合に、既存の給湯器とは違うタイプのものや、メーカーが異なるものが選択できるのか、不安に感じている方もいるでしょう。
基本的にガス給湯器は、各社共通の仕様であるため別のメーカーのものを使うことは可能です。
ただし、追い焚き機能の追加や、浴槽の循環口を2つ穴から1つ穴に変更するなどの場合は、交換だけでは対応できない別の工事が発生する可能性があります。
上記のケースに限らず給湯器交換を検討する際には、まずは依頼予定の給湯器交換業者に相談することをおすすめします。
また、もう生産していないメーカーの給湯器を使用している方や、ほかのメーカーの給湯器をご検討中の方は、こちらの記事も参考にしてください。
▶松下(パナソニック)のガス給湯器はもう生産してない? メーカーが違っても交換できる?
3.給湯器を修理・交換した場合の費用相場
ここからは、給湯器を修理・交換した場合の費用相場をご紹介します。
(1)主な修理の費用相場
給湯器の主な修理箇所と費用相場は以下の通りです。
不具合が複数にわたる場合もありますので、修理がいいのか交換するべきなのかは、給湯器交換業者に相談しましょう。
修理の内容 | 費用相場 (部品・技術料・出張料を含む) |
電装基盤の交換 | 20,000~45,000円 |
燃焼系の修理 | 14,000~23,000円 |
水量制御系の修理 | 10,000~21,000円 |
安全装置系の修理 | 10,000~18,000円 |
中和器の修理 | 12,000~25,000円 |
(2)給湯器本体の価格相場
修理では対応できない場合は、給湯器本体の交換が必要です。
ここでは、暖房機能なしのシンプルな機能で使われることが多い、20号の給湯器の価格で比較します。
給湯器 (暖房機能なし・20号) | 価格相場 |
追い焚き機能なし | 5~15万円 |
追い焚き機能付き(オート) エコジョーズ | 7~26万円 |
追い焚き機能付き(フルオート) エコジョーズ | 10~28万円 |
給湯器はメーカーによっても価格が異なる場合があります。
また、交換の場合には既存の設置状況により、別途設置工事が発生することがあります。
16号サイズでは一般的な価格相場で5,000円~1万5,000円ほど安くなり、24号サイズでは5,000円~1万5,000円ほど高くなります。
給湯器交換の機種ごとの価格については、以下の記事も参考にしてください。
4.まとめ
今回は、給湯器に不具合が起きたり壊れたりしたときに必要になる、型番やガスの種類、メーカーの調べ方や見方、修理・交換の際の費用相場などについてご紹介しました。
急にお湯が出なくなったり、運転が停止したり、給湯器の不具合はいつ起きるか予測がつきません。
いざというときでもスムーズに対応できるように、注意点などを理解しておきましょう。
給湯器の故障・修理・交換は、専門知識のある給湯器交換業者にご相談ください。