給湯器のリモコンの点滅表示は故障? 直し方は?
給湯器のリモコンが点滅した場合、機器が故障している可能性もあるので要注意です。
点滅した原因によって対処法は異なりますし、状況によっては専門業者に修理等を依頼しなければなりません。
そこで今回は、給湯器のリモコンの点滅が表示される原因と、直し方について解説します。
目次
1.給湯器のリモコン表示が点滅! 最初に確認することは?
給湯器のリモコンに点滅表示がされた場合、給湯器に異常が発生している可能性があります。
一時的な不具合または故障なのかは原因によって違いますので、最初に状況を確認しましょう。
(1)リモコンが点滅する意味
給湯器のリモコンの点滅は、給湯器自体の不具合や故障を知らせるために表示されます。
給湯器に異常が発生した際は、3桁または2桁の数字(アルファベット)がエラーコードとして表示されますが、数字等は不具合が発生している場所や状態を示しています。
<リモコン点滅で示唆される主な給湯器のトラブル>
- 機器停止
- 誤った使用方法の確認
- 故障
- 寿命
- 危険
- 点検
- 給湯器の不具合
- リモコンの不具合
- ガス漏れ
- 水漏れ
(2)故障の点滅とそうでない点滅の見分け方
給湯器のリモコンの点滅の原因が故障または故障以外なのかを見分けるためには、リモコンに表示されている内容を確認しましょう。
<リモコンが点滅した際に表示される内容>
- エラーコードの数字
- 「0:00」が点滅
- 停電が原因で「0:00」が点滅(※停電直前の時刻が点滅する機種もある)
エラーコードが表示されている場合、給湯器が故障している可能性があるので要注意です。
例えば給湯器のトラブルのひとつに、燃焼に関する部品等が破損・故障したことで火が正常に点火しない、燃焼パネルの異常があります。
給湯器を使用している場合、燃焼ランプは基本的に常時点灯していますが、燃焼ランプが点滅に切り替わったときは、故障や給湯器に異常が発生したものと考えられます。
給湯器は水を温めてお湯を作り出しますので、火がつかなければ水を温めることはできません。
設定した温度よりも低いお湯が出てくる場合、燃焼関連のトラブルが起っている可能性が高いため、専門業者への修理依頼も検討しましょう。
一方で、リモコンに「0:00」が点滅しているときは、エラーコードが表示できていないだけの可能性もあります。
確認のため、時刻設定を行い、エラーコードが表示されるか試してみましょう。
(3)故障ではない場合の対処法
リモコンが点滅したとしても、必ずしも給湯器が故障しているとは限りません。
一時的な異常であれば、リセットすることで解消できることもありますし、表示されているエラーコードによっては自分で解決することも可能です。
なお、リモコンに表示される時計が未設定の場合、エラーコードが正しく表示されないことがあります。
未設定による点滅は時刻設定をすることで解消することができますので、リモコンの時刻設定を行いましょう。
<各メーカーのリモコン時刻の設定方法>
メーカー | 設定方法 |
リンナイ (MC-155シリーズ) | 時計ボタンを長押し AM0:00が点滅 給湯温度▲▼ボタンで時刻を設定 時計ボタンを押して設定完了 |
ノーリツ (RC-E9101M) | ふたの中の「時間あわせ」を押す 「給湯温度」の▲▼で時刻を設定 「時間あわせ」を押して設定完了 |
パーパス (MC-710EL/MC-H710EL(-FN)) | 運転ボタンを押して「入」にする ふたを開け「時刻設定」を押す 「給湯温度」の▲▼で時刻を設定 「時刻設定」を押して設定完了 |
エラーコードは基本的に故障等を知らせるものですが、「88」または「888」は点検時期を知らせるエラーコードで故障ではありませんので、そのまま使用することが可能です。
急な給湯器のトラブルを避けるために、必要に応じて各メーカーの「あんしん点検」を受けましょう。
2.エラーコードが表示された場合の対処法
給湯器のリモコンにエラーコードが表示された場合、表示された数字によって対処法は異なります。
(1)エラーコード11・111が表示された際の対処法
エラーコード11または111は、点火不良が発生した際に表示されるエラーコードです。
エラーコードは給湯器メーカーで統一されていますので、どのメーカーの給湯器をしている場合でも、エラーコード11・111は点火不良が起こっていることを意味します。
点火不良は、給湯器内の不具合により点火できず、給湯器の水を正常に温めることができない状態をいい、点火不良となる原因は次の5種類です。
- ガス供給の遮断
- 大雨
- 凍結
- 排気不良
- 給湯器の故障
ガス給湯器は、事故を防ぐために地震等が発生した場合にガスの供給が停止することがあります。
ガスが供給されなければ、火をつけることができませんので、点火不良としてエラーコード11・111が表示されることがあります。
ガスの遮断により供給が停止した際は、ガスメーターの確認と復帰作業を行ってください。
大雨によって点火不良が起きるのは、給湯器内の湿度が高くなったことで、点火しにくくなっていることが原因と考えられます。
また、冬場は外気の温度が下がることで給湯器の配管が凍結してしまうことがあり、トラブルを回避するためにエラーコードが表示され、給湯器が使用できない状態になることもあります。
ガス供給の遮断や大雨・凍結は、時間が経過することで問題が解消されるケースもあることから、元栓を閉めて状況が改善されるのを待つのも選択肢です。
一方で、積極的に対処しないといけないのが、排気不良と給湯器の故障です。
排気不良は、給湯器の排気口が塞がれたことで排気ができない状態をいいます。
台風などが発生した場合、排気口に異物が集まってしまうこともあるので、排気口にゴミなどが詰まっていないかチェックしてください。
給湯器が故障する原因はさまざまありますが、どんなに丁寧に給湯器を使用していたとしても、経年劣化による故障を避けることは困難です。
点火に関係する機器が破損している場合、給湯器は正常に動きませんし、部品の交換や修理をしなければエラーコードは解消されないので、専門業者に修理等を依頼してください。
(2)その他のエラーコードが表示された際に自分でできること
エラーコード11・111以外のエラーコードが表示された場合でも、ご自身でエラーを直せるケースがあります。
エラーコードが表示されたときは、電源の入れ直しによるリセットをしてみましょう。
一時的な不具合の場合、電源をオフ・オンするだけで問題が解消されることも多いため、専門業者に修理を依頼する前にリセットを試してみることをおすすめします。
給湯器が故障している場合、ガス漏れや不完全燃焼が発生している可能性もありますので、念のためガスメーターを確認し、安全のため換気をしてください。
各エラーコードが発生した場合の詳しい対処法については、こちらのページをご参照ください。
▶お湯が出ない?リモコンにエラーコードが出ている場合は一度こちらをご覧ください
3.給湯器の修理等の費用相場
給湯器のリセット等を試してもエラーコードが解消されない場合、給湯器の故障が考えられます。
専門業者に給湯器の修理・交換を依頼する際の費用は、修理等の内容によって金額が異なります。
作業内容 | 費用 |
点検・修理 | 数千円~2万円 |
部品交換 | 1万円~5万円 |
本体交換 | 6万円~40万円 |
交換に伴う工事費用 | 3万円~6万円 |
故障が軽微なものであれば、修理のみで給湯器が再び使用できるようになりますが、長期間使用していた給湯器については、部品交換や本体交換が必要になります。
給湯器の交換には、部品・本体の価格以外に工事費用がかかりますので、料金を比較する際は必ず総額で判断しましょう。
4.まとめ
不調の給湯器を使用し続けるのは危険が伴いますので、早めに対処することが大切です。
給湯器のリモコンが点滅した場合には、本記事で紹介した方法で状態を確認し、一時的な不具合か故障なのかをチェックしましょう。
故障の可能性が高いときは専門業者に依頼し、原因の解明と必要な点検・修理を行うことをおすすめします。
長期間使用していた給湯器につきましては、ほかの部分が故障するリスクも高くなっていますので、給湯器の修理ではなく交換することも検討しましょう。