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【給湯器】リモコンの温度表示の前に「H」が出るのは故障? 自分でできる対処法

給湯器にトラブルが発生した場合、使用者に異常を知らせるためにエラーコードが表示されます。
リモコン画面にはアルファベットや数字が表示されますが、「H」からはじまるエラーコードの場合、故障以外の原因で表示されるケースもあります。

本記事では「H」エラーコードの意味と、表示された際の対処法について解説します。

目次

1.給湯器のリモコンに「H」が表示された! 故障?

リモコン画面に「H」の付くエラーコードが表示されたとしても、給湯器が故障したとは限りません。

(1)故障の「H」と故障ではない「H」がある

リモコン画面に表示されるアルファベットは、不具合が発生した箇所を示していることが多いです。

例えばCORONAの給湯器であれば、プリント基板の異常により給湯器が停止した場合、「H」が表示されます。
センサーの故障により正常に温度を検知できなった際も、「H」を表示させることで利用者に異常を知らせる役割がエラーコードにはあります。

ただ、給湯器の異常は故障のみとは限らず、一時的な不具合や給湯器をリセットするだけでエラーコードが解消されることもあるので、「H」が表示されただけで故障と断定するのは早計です。
そのためリモコン画面にエラーコードが出たときは、故障や不具合の原因を特定するために、「H」などのアルファベットだけでなく、その後ろに表示される数字も確認してください。

(2)故障ではない場合の対処法

故障以外が原因の「H」表示としては、設定した給湯温度より貯湯槽のお湯の温度の方が10℃以上高い場合に、温度表示の前に表示される「H」があります。

温度差が発生するのは、設定温度を急に下げたことで貯湯槽と設定温度の差が開いたことが原因の場合もあるため、お湯の使用時には十分注意してください。
時間が経過すれば設定温度との差は解消しますし、給湯器をリセットすることでも直ることがあります。

ただし、リセットしても直らない場合は、センサーの異常で温度調整ができなくなったことも考えられます。故障している可能性があるため、専門業者に相談しましょう。

2.「H」の後ろにエラーコードが表示される場合の対処法

エラーコードは、表示されるアルファベットや数字によって意味が変わってきますので、表示される内容に応じた対処が必要です。

(1)「H」からはじまるエラーコード一覧と対処法

「H」からはじまるエラーコードは、電気でお湯を沸かすエコキュートで使用されています。
基本的には放置していいエラーコードは存在しませんので、表示内容を確認の上、点検と必要に応じての修理が必要となります。

CORONAのエコキュートで表示される、「H」からはじまるエラーコードは以下の通りです。

「H」からはじまるエラーコード一覧
エラーコード内容
H01冷媒漏れの検知
H02沸き上げ温度低温異常
H03冷媒圧力高圧検知
H04水熱交冷媒出口サーミスタの故障
H05入水(給水)サーミスタの故障
H06沸き上げサーミスタの故障
H07フロスト(空気熱交出口)サーミスタの故障
H08エバ入り口(空気熱交入口)サーミスタの故障
H09外気温サーミスタの故障
H10水中温サーミスタの故障
H11吐出温サーミスタの故障
H12エバ入口サーミスタ2の故障
H14インバーター~ヒートポンプ ECU間通信異常検知
H15ファンモータの故障/積雪や凍結によるロック
H16給水ポンプの故障
H17沸上温度高温検知
H19冷媒吐出温度異常検知
H20沸上温度高温異常検知
H21沸上温度低温異常検知
H22水系循環異常検知/コンプレッサ制御系の故障
H23コンプレッサ制御系の故障
H24コンプレッサ制御系の故障
H25コンプレッサ制御系の故障
H26コンプレッサ制御系の故障
H27電源電圧異常検知
H28コンプレッサ制御系の故障
H29コンプレッサ制御系の故障
H30コンプレッサ制御系の故障
H31圧力センサー異常検知
H32除霜電磁弁の故障/ヒートポンプAB配管逆接続検知
H40インバータの故障
H41インバータの故障
H44インバータの故障
H50ヒートポンプ循環系の故障
参考:エコキュート|エラーサイン一覧(CORONA)

エコキュートの中でもメーカー独自にエラーコードを設定しているものもあり、パナソニックやダイキン製については「H56」のエラーコードが存在します。
H56は、「ふろ混合弁異常」が発生した際に表示されるエラーコードです。
混合弁はエコキュートの貯水タンク内に設置されている部品で、設定した温度にお湯を調整するための役割があります。

混合弁にトラブルが発生するとお湯を設定した温度に調整できなくなることから、エラーコードH56が表示された場合、エコキュートの自動湯はりができなくなります。
そのためエラーコードH56が表示されましたら専門業者に点検を依頼し、原因の確認および修理または部品等の交換を行いましょう。

(2)修理・交換を依頼する前に試してみること

エラーコードが表示された場合でも、自分でできる対処法もあります。
修理・交換の連絡をする前に試していただきたいのが、電源の入れ直しです。

給湯器の電源の入れ直しはリセット効果がありますので、一時的な不具合であれば電源のオフ・オンでエラーコードが解消されることがあります。
温度の急変によりエラーコードが表示されることもありますので、少し間を置いてからのリセットも試してみましょう。

ただし、作業する際の注意点として、エラーコードが表示される原因がガス漏れだった場合は、大きな事故に発展することも想定されます。
そのためご自身で対処される際は、念のためガスメーターを確認していただき、安全のため換気をしてからリセットを行うようにしましょう。

給湯器にエラーコードが表示された際の詳しい対処方法につきましては、下記の記事で解説しております。

▶お湯が出ない?リモコンにエラーコードが出ている場合は一度こちらをご覧ください

3.給湯器を修理・交換した場合の費用相場

給湯器のリセットなどを試していただいてもエラーコードが解消されないときは、専門業者に点検依頼をしましょう。
給湯器の修理・交換費用は修理内容によって変わります。
簡単な故障であれば、部分的な修理や部品交換をするだけで給湯器が使用できるようになります。

一方で、10年以上使用しているような給湯器については、経年劣化が原因で故障が発生していることが考えられます。
故障箇所を修理したとしても、ほかの箇所が短い期間のうちに故障する可能性がありますので、10年以上使用している給湯器が故障した場合には、給湯器本体の交換を検討しましょう。

給湯器を交換する際、本体の価格以外に工事費がかかります。
本体価格が安くても設置するための費用が高額であれば、トータルの支出が多くなってしまいますので、給湯器の交換料金を比較する場合は、総額で判断する必要があります。

4.まとめ

給湯器のリモコン画面に表示される「H」は故障を知らせる表示ですが、故障以外の異常を知らせるために表示されることもあります。

給湯器が故障しているか一時的な異常なのかの判断は、「H」の後ろに付いている数字と実際の状況を確認してみないとわかりませんので、エラーコードが表示された場合は、給湯器の使用を停止し、最初にリセットを試してみましょう。
電源をオフ・オンしても直らない場合は、修理が必要となる可能性が高いです。

不具合を放置していても状況が改善することはありませんので、専門業者へ修理または交換を依頼しましょう。

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