【ガス給湯器】エラーコード113は暖房機器の点火不良? 原因と対処法は?
ガス給湯器のエラーコード113の表示には、お湯が出る場合とまったくお湯が使えなくなる場合があり、状況によって対処法は変わってきます。
この記事を読むと、ガス給湯器でエラーコード113が表示される原因や対処法、修理・交換の費用相場がわかります。
目次
1.エラーコード113が出る理由
まずはリモコンにエラーコード113が表示される理由について解説していきます。
(1)暖房機器の点火不良
エラーコード113は、ガスが供給されていないことなどから点火できず、室内暖房機器(床暖房・浴室乾燥機)が使用できない状態を示しています。
ガスの供給が止まっている原因は、プロパンガス切れや災害による緊急停止、凍結などさまざまありますので、後述する対処法を確認してください。
(2)お湯は出る?
エラーコード113が表示された際に最初に確認するべきは、室内暖房機器だけが使用できないのか、ガス給湯器からもお湯が出ないのかという点です。
お湯が出るのであればガスの供給に異常はありませんので、暖房機器側の回路の不良や点火装置の故障の可能性が高いです。
逆にお湯が出ないのであれば、ガスの供給が何らかの理由で止まっている可能性が高くなります。
(3)メーカーごとのちがい
1995年以降、ガス給湯器のエラーコードはどのメーカーでも統一されています。
ただし表記上ではやや異なり、リンナイ、ノーリツ、東京ガスは「暖房点火不良」、パロマでは「風呂・暖房点火不良」、ガスターでは「熱源器の不具合」、CHOFUでは「燃焼が確認できないことによる運転停止」となっています。
つまり、どこのメーカーであっても原因や対処法は同じになります。
2.エラーコード113の対処法
エラーコード113が表示された場合の対処法について解説します。
自分でできることはリセットと確認程度なので、復旧しない場合は修理業者に連絡して、修理か交換を依頼してください。
(1)リセット
ガスの使用をすべて停止し、リモコンの電源を切って、入れ直します。
その後で暖房をオンにしてエラーコードが表示されなかった場合は復旧となります。
(2)ガスメーターをチェック
リセットしても再度エラーコード113が表示されるのであれば、次にガスメーターをチェックします。
ガスメーターのランプが点滅している場合は、ガスの供給が停止中です。
ガスメーターの復旧手順
- 室内のガスの使用をすべて止める。
- ガスメーターの復帰ボタンを長押しする。
- ガスメーターのランプが消える。
- 5分ほど待ってガス給湯器を使用してみて復旧を確認する。
(3)プロパンガスの場合、ガスの残量をチェック
LPガス(プロパンガス)の場合は、もしかするとガスの残量不足でガスの供給が止まっている可能性もあります。
自分の目でガスの残量は確認できないため、ガス会社へ連絡して確認してください。
(4)ガス会社への支払い状況を確認
ガスの供給が停止している理由のひとつに、ガス代の支払いが滞っているケースがあります。
心配であれば支払い状況を確認してください。
支払われていない場合は、すぐにガス会社へ連絡して支払いを済ませましょう。
(5)排気口のチェック
台風などの災害によって排気口が塞がれて、エラーコード113が表示されるケースもあります。
天候が回復するのを待って排気口の掃除を行い、リセットを試してみてください。
これでエラーコード113が表示されなくなれば復旧です。
(6)凍結のチェック
氷点下の真冬日の場合は、凍結のためガス給湯器が動かなくなっているケースがあります。
対処法としては自然解凍を待つだけで復旧するのですが、慌てて配管に熱湯をかけるのだけは避けてください。
配管が破裂してしまう危険性があるからです。
ドライヤーでゆっくり温めたり、40℃以下の温度のお湯で濡らしたタオルをかけたりといったやり方であれば問題ありません。
(7)業者に依頼
上記のやり方をいろいろ試してみてもエラーコード113の表示が消えず、お湯が出ない場合は、燃焼系の部品が故障している可能性があります。
ガス給湯器の修理や交換を扱っている業者に連絡しましょう。
エラーコード113が出た場合の業者選びのコツ
修理や交換を依頼する業者は、ガス会社、給湯器メーカー、給湯器専門業者があります。
最もスピーディーに対応してくれるのは、地域に密着している給湯器専門業者です。
ガス給湯器の交換費用についても、本体の割引率が最も高いのが給湯器専門業者ですので、日ごろから信頼できる給湯器専門業者を見つけておくことが、もしものときのために大切です。
業者選びのコツについて、詳しくはこちらをご覧ください。
3.エラーコード113が出た場合、給湯器の修理交換にかかる費用
最後にガス給湯器の修理や交換にかかる費用の相場について解説します。
(1)点火装置の修理
燃焼系の不具合の場合、部品代のほか、出張費・技術料込みで、およそ17,000円から33,000円です。
(2)イグナイターの交換
点火装置(イグナイター)の電極が劣化していると着火不良になります。
部品はネットでも販売されているので自分でも購入が可能ですが、ガス給湯器の修理には資格が必要です。修理や交換は必ず、有資格の専門業者に依頼しましょう。
イグナイターの交換であれば、すべて込みでおよそ9,000円から12,000円ほどとなります。
(3)制御基板の修理
制御基盤や配線などの電装系の不具合の場合、部品代によってかなり差がありますが、およそ6,000円から46,000円です。
(4)本体交換の費用相場
部分的な修理ではなく、ガス給湯器を新しい製品に交換する場合、ガス給湯専用のものだと工事費込みで7万円から12万円で、追い焚き機能付のオートだと13万円から20万円となります。
省エネ効果が期待できるエコジョーズであれば、オートでおよそ20万円から22万円です。
修理か交換かの判断は寿命を目安に
エラーコード113が表示されてお湯が出なくなった際に、部分的に修理すべきか、丸ごと交換すべきか迷うケースがあります。
修理なのか交換なのかの目安は、耐用年数の10年を経過しているかどうかです。
10年を過ぎているガス給湯器は、いろいろな箇所で経年劣化による不具合が生じてきます。
こうなると1箇所を修理しても、すぐに別な箇所で故障し、また修理しなければなりません。
10年過ぎている場合は、新しいガス給湯器に交換することをおすすめします。
ただし、無償保証期間であれば無料で修理できますので、その場合は交換より修理がお得です。
無償期間は一般的には1年か2年で、メーカーによっては有料で最大10年間の保証期間を提供しているケースもあります。
どこを修理するのかと併せて保証期間の確認も必要です。
4.まとめ
エラーコード113がリモコンに表示された場合、原因はガス供給がストップしているか、ガス給湯器自体の故障が考えられます。
故障の場合は、使用期間10年を目安に部分修理を行うのか、新しいガス給湯器を購入して交換するのか検討する必要があります。
一刻も早く修理・交換を希望される場合は、給湯器専門業者に依頼するのが一番です。