そろそろ交換? エコキュートの寿命と2024年最新機種の価格相場
エコキュートは、ほかの給湯器同様に耐用年数があります。
一定の期間使用していると、経年劣化によって不具合が起きますので交換が必要です。
この記事を読むとエコキュートの寿命やそのサインのほか、エコキュートを交換する際の最新機種や価格相場についてわかります。
目次
1.エコキュートの発売は2001年5月から
エコキュートの構造は2000年に開発が成功し、翌年2001年よりコロナ、三菱電機、日立から家庭用エコキュートの販売が開始されました。
2002年からはパナソニックやダイキンも販売を開始しています。
(1)エコキュートの寿命
エコキュートが販売されてから20年以上が経過し、寿命を迎えているケースが増えていることから、耐用年数が実際にどのくらいなのかわかってきました。
エコキュートの耐用年数は、使用する頻度によっても前後しますが、およそ10年から15年が目安となります。
(2)エコキュート寿命のサイン
エコキュートの寿命・交換のサインは以下のとおりです。
- リモコンにエラーコードが頻繁に表示される。
- お湯の温度調整がおかしい、または急に水になる。
- お湯はりや沸き上げができない。
- ヒートポンプまたは貯湯タンクから異音がする。
- 水漏れしている。
- 光熱費が急に高くなった。
(3)エコキュートの保証は何年?
エコキュートを購入後10年経過して、上記のような交換のサインが見られる場合は、新しいエコキュートに交換することを検討しましょう。
その理由として、1箇所修理してもほかの部品が経年劣化で不具合を起こして、何度も修理することになりかねないからです。
設置から10年未満の場合、保証期間に該当する場合は無料で修理してくれる可能性がありますから、保証期間を確認してみましょう。
通常の無料保証期間は、ヒートポンプで3年、貯湯タンクで5年ですが、有料で保証期間を5年から10年に延ばしているケースもあります。
エコキュートの寿命を延ばすメンテナンス法
エコキュートの寿命は、定期的なメンテナンスを施したり点検したりすることで延ばすことができます。
次のメンテナンス方を参考にしてください。
- 貯湯タンクの水抜きで沈殿した不純物を排水する。(目安:1年間に2回)
- 貯湯タンクの給水口ストレーナーを清掃する。(お湯の出が悪いと感じたタイミング)
- 浴槽フィルターの清掃をする。(目安:1カ月に1回)
- 自動洗浄機能では除去できない配管の汚れを清掃する。(目安:1年間に2回)
- ヒートポンプの水抜きをする。(目安:1年間に2回)
- 3年に1度は購入先の点検を受ける。(10年以降は毎年点検を受けることをおすすめします)
2.エコキュートのメリット
続いてさまざまな給湯器がある中で、エコキュートを使用するメリットについて解説していきます。
(1)光熱費が抑えられる
ガス給湯器や電気給湯器よりもイニシャルコスト(初期費用)はやや高額にはなるものの、エコキュートは圧縮した熱を運ぶためだけに電気を利用することからランニングコストは安くなります。
特に追い焚きをなるべくせず、高温のお湯を足して利用したり、扱うお湯の量や温度がいつも一定だと光熱費を抑えられます。
沸き上げたお湯が足りず昼間に沸き上げていると、光熱費が高くなるので注意しましょう。
(2)環境にやさしい
エコキュートは使用する電気エネルギーが少ないため、二酸化炭素排出量を軽減することができます。
世界中が注目しているSDGsに貢献でき、地球環境にやさしいのがエコキュートのメリットです。
ただし、配置場所はしっかり考慮しましょう。
夜間の運転音で、隣接する住民から苦情がくることもあるので注意が必要です。
(3)自治体によって補助金などが使える場合がある
国や自治体の補助金を利用すれば、エコキュートの交換費用を軽減することができます。
経済産業省による「給湯省エネ事業」では、エコキュート交換についての補助金は1戸あたり5万円です。
国土交通省による「こどもエコすまい支援事業」は、リフォームへの補助金合計が5万円以上にならなければなりませんが、エコキュート交換について補助金は1戸あたり27,000円となります。
2050年のカーボンニュートラル実現に向けて国全体で省エネを応援していますので、今後も様々な補助金制度ができる可能性があります。
申請が必要なので、くわしくは事業内容を事前によく確認しましょう。
(4)非常時にタンクのお湯が使える
エコキュートは貯湯タンクにお湯を貯めていますので、災害などの被災時に停電や断水になっても、一定量のお湯を使うことができます。
ただし、日常生活においていつも以上にお湯を使いすぎると、お湯切れを起こして電気代の高い日中に沸き上げをしなければならなくなるので注意が必要です。
お客様が泊まる際には、事前に貯めるお湯の量を増やすように設定すれば、お湯切れを回避することができます。
2024年4月より介護事業所での生活用水の確保が義務化
2024年4月から介護事業所には、被災時でも事業活動レベルの落ち込みをなるべく小さくするよう「BCP」(業務継続計画)の策定が、厚生労働省から義務化されます。
2021年の介護報酬改定によって、BCP策定の対象はすべての介護サービス事業者となっています。
生活用水の確保にはエコキュートが果たす役割が大きく、BCPの策定やエコキュートの導入により、入居者が安心して暮らしていける環境を整備できます。
3.エコキュートの人気機種|最新機能と価格相場
最後に、エコキュートの最新人気機種と価格相場(工事費込み)について解説していきます。
シェアの高い順にご紹介します。
(1)三菱電機
Pシリーズ「SRT-P466UB」(460L)
価格相場・・・67万円
マイクロバブルで肌にうるおいをプラスする「ホットあわー」や浴槽のきれいなお湯を維持する「キラリキープPLUS」、自動配管清掃の「バブルおそうじ」など最先端の機能を搭載しています。
(2)パナソニック
JPシリーズ「HE-JPU46LQS」(460L)
価格相場・・・54万円
外出先からもお湯はりや追い焚きが簡単にできる「エコキュート専用アプリ」、325kPaという超高圧の水量を実現した「ウルトラ高圧」、お湯はり時の栓の閉め忘れをお知らせしてくれる「うっかりアシスト」などの最新機能を搭載しています。
(3)ダイキン
フルオートタイプ「EQX46XFV」(460L)
価格相場・・・51万円
深紫外線の力でお湯を除菌する「おゆぴかUV」、美肌効果や入浴後も湯冷めしにくい「ウルトラファインバブル入浴」(別途アダプターの購入が必要)、給湯圧力320kPaの「パワフル高圧給湯」などを搭載しています。
(4)コロナ
プレミアムエコキュート「CHP-HXE46AY5」(460L)
価格相場・・・56万円
独自開発のES技術により年間給湯保温率4.0で電気代を節約でき、給湯圧力290kPaの「高圧力パワフル給湯」、台所と浴室のリモコンを双方向ハンズフリーで会話できる「スマートナビリモコン」などを搭載しています。
(5)日立
フルオートタイプ「BHP-FV46WD」(460L)
価格相場・・・55万円
浴室と台所で同時にお湯を使っても高い水圧を維持できる「水道直圧給湯」、断熱性が高くてお湯が冷めにくい貯湯タンク「ウレタンク」、循環する浴槽のお湯を深紫外線できれいにする「きらりUVクリーン」などを搭載しています。
4.まとめ
購入後10年を過ぎて不具合が起こる場合は、エコキュートの交換時期です。
記事の中でご紹介したさまざまな最新機能を備えた新機種が各メーカーから発売されていますので、ぜひ参考になさってください。
また、補助金を利用すれば給湯器交換の費用を抑えることができますが、先着順なので最新の情報を確認し、速やかに申請することが大切です。