ノーリツの給湯器が誤作動? 故障ではないケースや対処方法を解説
ノーリツの給湯器を長く使用していると、設定していないのに勝手にお湯はりをしたり、温度変更したり、リモコンがしゃべりだしたりするなど驚くケースがあります。
この記事を読むと、故障により給湯器が誤作動を起こしているのかどうかの判断や、故障ではない場合の対処法と故障の際の対処法についてわかります。
目次
1.ノーリツの給湯器が誤作動したときの状態と原因
ノーリツの給湯器で、不具合による誤作動の状況や原因について解説していきます。
(1)勝手に自動湯はりや追い焚きをする
自動湯はりや追い焚き機能を搭載しているフルオートタイプの給湯器を使用している場合、部品の経年劣化などによって不具合を起こし、湯はりや追い焚きが途中で止まってしまうというケースがあります。
逆に勝手に自動湯はりや追い焚きをするのは珍しいですが、リモコンと給湯器本体との通信に不具合があれば起こりえるケースです。
このように、勝手に自動湯はりしたり追い焚きしたりする場合、原因は自分で調べることはできませんので修理業者に依頼することになります。
給湯器本体ではなく、リモコンが故障している可能性が高いです。
(2)温度が勝手に変更される
お湯の温度が急に熱くなったり、ぬるくなったりとするという現象はいろいろな原因が考えられますが、温度が勝手に変更されるというのはリモコンの不具合が関係している可能性が高いです。
ノーリツのリモコン伝送異常の場合、エラーコードとして76が表示されます。
そのため、温度設定が勝手に76℃になったと勘違いするケースもあるようです。
この場合、そこまで高温の設定になっていませんが、不具合のため温度設定がうまくいきません。
(3)夜にリモコンがしゃべりだす
リモコンの部品や配線が経年劣化などで不具合を起こすと、温度が勝手に変更されるほか、夜にリモコンがずっとしゃべり続けることがあります。
しゃべっている内容が聞き取りにくかったり、同じ言葉を連呼していたりする状態が多いです。
自分では対処できませんので、修理業者に依頼してリモコンを修理してもらうようにしてください。
(4)リモコンの表示が消えている
ノーリツの給湯器のリモコン「RC-D1シリーズ」は2014年から発売を開始していますが、不具合が認められリコール対象商品になっています。
現象としてはリモコンの表示が一部消えている、または全部消えて何も表示されないというものです。
使用して7年以内であれば無料で交換してもらえますが、それ以上経過している場合の交換は有償になります。
くわしくは、ノーリツコンタクトセンターにお問い合わせください。
2.故障ではないケース
リモコンの表示が消えたり勝手に浴槽にお湯が貯まったりすると、故障ではないかと判断しがちですが、実は故障ではないケースもあります。
(1)リモコンの表示が勝手に切れるのは節電機能
リモコンの表示が消えるのは「節電機能」のためかもしれません。
節電機能を搭載しているリモコンなのか、まず確認しましょう。
節電機能の場合は、お湯を使用しない状態で10分ほど経過すると、リモコンの表示が消えます。
こちらの解除は簡単で、実際にお湯を出してみたり、リモコンの運転スイッチを押したりすると再び表示されます。
逆にリモコンの運転スイッチを押しても表示されない場合は、リモコンが故障している可能性が高いでしょう。
(2)自動的に凍結防止機能が作動することがある
冬場の場合は給湯器の凍結破損を回避するため、配管内のお湯の流れによって凍結を防止する「凍結防止機能」によって、自動的に浴槽にお湯が出ることがあります。
これは故障ではなく正常の運転です。
同じようなケースでフルオートの場合、「風呂自動配管洗浄」が作動して循環アダプターからお湯が勝手に出てくることがありますが、こちらも正常運転ですので問題ありません。
(3)優先ランプが消えていて温度調節ができない
浴室のリモコンには「優先ボタン」があり、キッチンのリモコンから誤って操作して浴室で高温のお湯が出て火傷することのないようになっています。
逆に浴室以外のリモコンで温度設定を変える場合は、浴室のリモコンの優先ボタンを押して解除する必要があります。
そうすると優先ランプが消えますので、浴室のリモコンから温度調整はできなくなります。
この場合は温度調整できなくても故障ではありませんので、優先ボタンを押してください。
3.給湯器が誤作動した場合の対処法
最後に、ノーリツの給湯器が誤作動した場合の対処法について解説していきます。
(1)リセット操作をする
給湯器の誤作動が起きた際、自分でできることは限られています。それがリモコンの「リセット」です。
給湯器の運転を停止し、リモコンの電源を切ります。
2分から3分ほど待ってから、改めてリモコンの電源を入れてると、リセットして元通りになる可能性はあります。
リモコンにエラーコードが表示されて不具合を起こしている場合は、その箇所の修理などが必要になります。
不具合を起こしている箇所が特定できても自分で修理することは難しいので、やはりリセットを試してみましょう。
リセットすることでエラーコードの表示が消え、通常通りに使用できるケースがあります。
リセットしても復旧しない場合は、修理業者に連絡して点検や修理・交換を依頼しましょう。
(2)誤作動を繰り返す場合は給湯器の寿命
誤作動した後リセットして復旧しても、しばらくするとまた同じ現象が起こります。
さらにリセットして使い続けていくと、誤作動を起こす間隔が短くなっていき、お湯を使うたびにとても不便な思いをしてしまいます。
使い始めて10年以上経過して誤作動を繰り返す場合は、給湯器本体が寿命ですので交換する必要があるでしょう。
修理するという方法もありますが、耐用年数である10年を過ぎるといろいろな部品に不具合が起こります。
その都度修理していくと工事費用が高額になりますので、本体を交換する方がお得です。
4.給湯器交換の費用相場
給湯器のリモコンだけが不具合を起こしているのであれば、リモコンの交換で対応できます。
リモコン交換の費用相場は7,000円から30,000円で、高機能のリモコンほど交換費用は高額になります。
給湯器を使い始めて10年以上経過していて本体を交換する場合は、容量や性能によって費用は変わってきますのでニーズに合ったものを選択するようにしましょう。
ノーリツの24号フルオートタイプであれば、費用相場は工事費込みで15万円ほどです。
1人から2人家族で給湯専用であれば、65,000円ほどで交換できます。
ランニングコストを軽減できるエコジョーズに交換するのであれば、フルオートタイプで18万円から30万円と初期費用は高めとなります。
このように、ニーズによってガス給湯器の費用はかなり差があります。
交換予定の給湯器の機能が本当に必要な機能かどうかを、よく検討してから交換しましょう。
5.まとめ
給湯器が誤作動すると驚きますし、すぐに修理・交換しないといけないと思いがちですが、もしかすると設定や仕組みによるもので故障ではない可能性があります。
落ち着いて状況と原因を確認し、リセットも試してみた後で、それでも誤作動が続くようでしたら業者に修理や交換を依頼しましょう。
給湯器交換は機種によって費用に差があるため、実績があり、信頼できる専門業者に相談することをおすすめします。