ガス給湯器をすぐ交換するには？ 交換工事の流れと所要時間、短時間で交換するコツを紹介
「そろそろガス給湯器を交換しなければ……」と考えるとき、最も気になるのは費用と時間ではないでしょうか。
この記事では、初めての方でも安心して依頼できるよう、交換工事の流れと所要時間をわかりやすく説明します。
また、「なるべく早く工事を設定したい」「作業時間は短くしたい」といった場合には、依頼の仕方にコツがあります。
給湯器が急に壊れてしまったなど、特にお急ぎのときに参考にしてください。
目次
1．ガス給湯器の交換にかかる時間
ガス給湯器を交換する際、工事にはどのくらいの時間がかかるのでしょうか。
機器の種類や設置場所にもよりますが、工事そのものは数時間から半日程度で終わります。
給湯器のタイプごとに見ていきましょう。
（1）従来型やエコジョーズの給湯器
シンプルな「給湯専用器」なら、交換工事は2～3時間で完了します。
追い焚き機能のないものなら構造も単純なので、工事も短時間で済みます。
「エコジョーズ」は効率よくお湯を沸かす、省エネタイプの給湯器です。
排水管などを設置する必要があるため、作業は4～5時間が見込まれます。
（2）エコキュートやハイブリッド型などのタンク付き給湯器
空気中の熱を集めて圧縮してお湯を沸かすタイプの電気温水器「エコキュート」や、使い道によって電気とガスを選ぶ「ハイブリッド型の給湯器」は、お湯を貯めておくタンクを屋外に設置します。
貯湯タンクやお湯を通す配管の作業が必要なので、工事には半日から1日程度が必要です。
なお、単純な機器の交換ではなく、新設や熱源を変える場合は、電源や配管などの大がかりな工事が必要になることもあります。
取り付け場所の環境などを確認した上で、業者に費用と作業時間の見積もりを出してもらいましょう
（3）交換に時間がかかるケース
給湯器に床暖房や浴室乾燥機がついている場合は、工事時間は5～6時間程度は見ておいたほうがよいでしょう。
追い焚きや暖房のための配管などの部品が多く、温めたお湯を循環させる熱源機は重さがあるため、通常の工事よりも時間がかかります。
工事日を決める際は、時間に余裕がある日に依頼しましょう。
（4）その他リモコン交換など
リモコン交換については、1箇所につき15分程度、動作確認などの作業を含めても30分程度の工事時間となります。
操作用のリモコン（パネル）を新たに設置する、数を増やす、サイズや設置場所を変える場合などは、工程が複雑になる分、作業に時間がかかります。
見積もりを取る際には費用だけでなく、工事の見込み時間も確かめておくと安心です。
2．給湯器交換の流れ
この項では、給湯器の交換を依頼する場合の、依頼から作業終了までの流れを説明します。
（1）業者選びと見積もり依頼
最初にするのは、信頼できる業者を探すことです。
交換業者の連絡先は、インターネットで検索するほか、電話帳の広告やチラシなどでもわかります。
業者によって対応可能なエリアが違うので、設置したい場所が業者の施工エリアに含まれているかを確かめましょう。
給湯器の交換には、給湯器本体の価格のほかに、取り外しと設置の工事費用、古い機器の処分費用などがかかります。
工事で取り外した給湯器の処分は、一般的に交換した業者に依頼できる場合がほとんどですが、念のため確かめておきましょう。
設置場所や周辺の環境によっても条件が違うので、依頼したい業者が決まったら、見積もりを依頼して下見に来てもらいましょう。
簡易的に、現在の給湯器の種類や設置場所の写真を撮って送信することで、おおよその見積もり額を教えてくれる場合もあります。
（2）正式依頼と工事日時の調整
交換業者の説明を聞いて価格と条件に納得できたら、正式な申し込みをして工事日時を調整します。
給湯器の在庫がある場合
希望の給湯器の在庫があれば、即日交換可能な場合もあります。
急いで交換したいときには、業者が在庫を持っている給湯器にはどのようなものがあるか尋ねてみましょう。
給湯器を取り寄せる場合
メーカーに発注してから入荷するまでは、通常でも数日から1週間程度かかります。
給湯器の利用が増える冬季（10月～2月）には、交換・修理の依頼が集中するため、品薄で数週間待つこともあります。
業者によっては入荷待ちの間でもお湯を使えるように、代わりの給湯器を貸し出してくれる場合があります。
（3）当日の作業と片付け
交換工事の前には、工事車両が駐車できる場所や作業スペースを確保しておきましょう。
設置場所周辺や通路に置いてあるものを片づけておくと、業者の到着と同時に作業に取りかかれて効率的です。
給湯器の交換後、操作の説明を兼ねて試運転をします。
在宅の家族がいる場合には、一緒に説明を聞いてもらうと、わからないこともその場で解決できます。
3．急いで交換したい場合の最短で交換するコツと業者選びのポイント
給湯器の故障は突然起きることが少なくありません。
特に冬季はお湯がないと不便なので、急いで交換したいことがほとんどでしょう。
なるべく早く交換するコツと、交換業者に依頼するときのポイントをお伝えします。
（1）今使用している給湯器と同じものに交換する
最短期間で給湯器を交換する場合におすすめしたいのは、現在使用中の機器と同じものに交換することです。
仕組みが同じなので新たな部品なども必要なく、工事時間を短く抑えられます。
（2）在庫がある給湯器の中から選ぶ
急いで給湯器を交換したい場合は、在庫が豊富な業者を選ぶとよいでしょう。
メーカーから取り寄せる必要がないので、期間の短縮に繋がります。
ただし、在庫から選ぶ際に、今使用している給湯器よりも号数を小さくするのは考えものです。
小さい号数にすると本来必要な湯量を作ることができず、お湯の使用に支障が出てしまいます。
生活が不便になるだけでなく給湯器にかかる負担も大きくなり、故障のリスクが高まります。
今の給湯器と同じ機器がない場合は、在庫の中から適切な号数のある機種を選ぶか、適切な号数の入荷を待つほうがよいでしょう。
給湯器の号数について、くわしくはこちらの記事を参考にしてください。
▶はじめての給湯器交換！ 家族のニーズに合った給湯器選びとは？
（3）在庫がない場合、代替機を用意してくれる業者を選ぶ
ほしい機器の在庫がない場合、代わりの給湯器を貸し出すレンタルサービスを行っている業者もあります。
設置している給湯器が故障してしまった場合などに利用すると便利です。
レンタル料金の相場は1日300～500円で、無償サービスの場合もあります。
（4）なるべく機能がシンプルな給湯器に交換する
ガス給湯器にもいろいろな種類がありますが、一般的にはシンプルな給湯器の方が多機能の給湯器よりも壊れにくく、長持ちしやすい傾向があります。
機能の多い給湯器は便利な反面、構造が複雑で、故障のリスクが高くなります。
また配管や配線が多い分だけ工事にも時間がかかるため、急いで交換したい場合はシンプルな給湯器がおすすめです。
給湯器を長持ちさせるコツ
小さな号数でたくさんのお湯を沸かすと、給湯器に負荷がかかり壊れやすくなります。
給湯器を長持ちさせるには、必要な湯量に合った号数の給湯器を選ぶことが大切です。
また、追い焚きのときには配管を傷める入浴剤を使わないようにしましょう。
（5）施工実績の多い経験豊富な業者に依頼する
どの業者に依頼するか考える際に、ポイントになるのは施工の実績です。
ホームページに掲載されている施工事例やお客様の声などを参考にし、給湯器の交換工事を多数こなしている、経験の豊かな業者に依頼するとよいでしょう。
（6）なるべく近くの業者に依頼する
インターネットで検索すると、いろいろな業者が給湯器の交換に対応していることがわかります。
この際、給湯器を設置したい場所（自宅など）が業者のサービス対応エリアかどうかは大切なチェックポイントです。
近くの業者なら、間近な日程で工事を設定してくれたり、工事までの合間に立ち寄ってくれることがあります。
また、もしも設置後に不具合が起きた場合にも、相談がしやすいという利点があります。
悪質な業者に注意
急いで交換したい場合に、あわてて悪質な業者に依頼してしまわないよう注意しましょう。
格安価格や最短交換を前面に出している業者の中には、必要な国家資格がなく、ずさんな工事をする業者や、本体価格を格安設定し、高額な追加請求をする業者もあります。
必要な国家資格を有している業者、事前に見積もりを出してくれて、追加請求のない、工事実績の豊富な業者に依頼しましょう。
4．まとめ
ガス給湯器の交換は、機種によって工事にかかる時間が違います。
最も早いのは同機種への交換ですが、エネルギー源が変わったり、付随する設備がある場合には、その分時間がかかります。
給湯器の交換は、完全に壊れて使えなくなってしまう前に行うのが理想的ですが、急いでいる場合でも事前に見積もりを取り、時間や費用に納得してから依頼すると安心です。
