光熱費の値上げ! 給湯器交換のタイミングで光熱費を下げる工夫
光熱費は必要な生活経費ですから、値上がりは生活を直撃しますので大きな懸念材料です。
しかし加速する円安やウクライナ情勢などの要因があり、光熱費はなかなか値下がりしません。
そんななか、工夫によって光熱費を下げることが可能です。
こちらを読むと、ガス給湯器の交換によって光熱費を節約する方法や、どのくらい節約できるのかがわかります。
目次
1.今後も光熱費は上がるの?
2024年(令和6年)に入り高止まりだった光熱費は、4月以降どうなる見通しなのでしょうか?
まずは光熱費が今後上がっていくのかどうかについて解説していきます。
(1)4月請求分から都市ガス料金は大手ガス全4社で値上げ
2024年4月の電気料金は、原油価格や石炭価格の下落によって、一部の電力会社では前月比2円から62円の値下げとなっています。
一方で都市ガスの料金は、液化天然ガス(LNG)の価格上昇によって、大手4社はすべて値上がりとなりました。
前月比では東京ガスで80円、大阪ガスで77円、東邦ガスで83円、西部ガスで59円の値上がりです。
(2)5月の電気とガス料金は大手各社ですべて値上げ
2024年5月の電気料金は、上乗せされる再エネ賦課金の引き上げによって、電力大手10社すべてが値上がりとなります。
平均的な家庭で441円から579円の値上げです。
都市ガスも4月に引き続き、液化天然ガスの価格上昇のため、大手4社が35円から47円の値上がりとなります。
(3)電気 ガス料金の負担軽減措置 5月使用分でいったん終了へ
日本政府がこれまで行ってきた物価高騰対策のうち、ガソリンの補助金は延長されますが、電気やガス料金の負担軽減措置は2024年5月でいったん終了です。
電気料金の補助金は家庭向けで1キロワットアワーあたり3.5円、都市ガス料金は1立方メートルあたり15円の補助額でしたので、6月以降はその分だけ値上げとなります。
2.光熱費を下げる省エネ給湯器の省エネ性能
エコジョーズは、従来型よりも省エネ性能の高いガス給湯器です。
排気熱を再利用する仕組みになっているため、給湯熱効率だけでなく、CO₂排出量もおよそ13%削減できる環境にやさしいガス給湯器になっています。
従来型のガス給湯器と比較して、どのくらいランニングコストに差があるのか紹介していきます。
(1)従来型ガス給湯器のランニングコスト
ガス給湯器の大手リンナイの公式サイトによると、従来型のガス給湯器は年間のランニングコストは116,570円(年間給湯負荷18.3GJ、ガス料金5.1円/MJ)と算出し公表しています。
こちらは2015年(平成27年)の都市ガスの料金を参考にしていますので、現状はもう少し高くなります。
同じく大手のノーリツでは、2022年(令和4年)の都市ガスの料金を参考にしており、5.9円/MJで算出した数値を公表しています。
年間給湯負荷が18.3GJだと152,000円となる計算です。これだけ比較してもここ数年で、都市ガスの料金がかなり値上がりしていることがわかります。
(2)エコジョーズのランニングコスト
省エネ性能に優れたエコジョーズは、従来型のガス給湯器の給湯熱効率80%に対して95%と格段に飛躍しています。
そのため少ないガス量で、効率よくお湯を沸かすことができるのです。ガス使用量はおよそ13%節約できます。
リンナイの公式サイトでは、従来型使用時の116,570円が98,460円と、年間18,110円の節約が可能と明記しています。
ノーリツの公式サイトではより最新の都市ガス料金を参考にしていますので、従来型使用時の152,000円が126,100円と、年間25,900円も節約できる計算です。
都市ガスの料金が値上がりしている分だけ、節約できるコストも増加しているわけです。
3.ガス給湯器の交換費用相場
ランニングコストの面で優れているエコジョーズですが、イニシャルコスト(初期費用)は従来型のガス給湯器よりも高額になりますので、両面を比較して検討されるのがいいでしょう。
では、イニシャルコストにあたる交換費用相場について紹介していきます。
表記している費用は給湯器本体価格の他に、工事費や消費税を含めています。
(1)従来型給湯器
壁掛け給湯器(フルオート)
号数 | 費用相場 | メーカー | 型番 |
24号 | 145,000円 | リンナイ | RUF-A2405AW(B) |
20号 | 140,000円 | リンナイ | RUF-A2005AW(B) |
16号 | 135,000円 | リンナイ | RUF-A1615AW(B) |
24号 | 145,000円 | ノーリツ | GT-2470AW BL |
20号 | 140,000円 | ノーリツ | GT-2060AW BL |
16号 | 135,000円 | ノーリツ | GT-1660AW BL |
据え置き給湯器(フルオート)
号数 | 費用相場 | メーカー | 型番 |
24号 | 160,000円 | リンナイ | RUF-A2400AG(A) |
20号 | 155,000円 | リンナイ | RUF-A2003AG(A) |
なお、オート機能の16号壁掛け給湯器で、リンナイのRUF-A1615SAW(B)、ノーリツのGT-1670SAW BLが125,000円で最安値になります。
フルオート機能に比べてオート機能は、同じ号数でも1万円ほどお得です。
(2)エコジョーズ
壁掛け給湯器(フルオート)
号数 | 費用相場 | メーカー | 型番 |
24号 | 170,000円 | リンナイ | RUF-E2406AW |
20号 | 165,000円 | リンナイ | RUF-E2006AW |
16号 | 160,000円 | リンナイ | RUF-E1615AW |
24号 | 170,000円 | ノーリツ | GT-C2472AW BL |
20号 | 165,000円 | ノーリツ | GT-C2072AW BL |
16号 | 160,000円 | ノーリツ | GT-C1672AW BL |
据え置き給湯器(フルオート)
号数 | 費用相場 | メーカー | 型番 |
24号 | 180,000円 | リンナイ | RUF-E2405AG |
20号 | 175,000円 | リンナイ | RUF-E2008AG |
16号 | 170,000円 | リンナイ | RUF-E1615AG |
24号 | 180,000円 | ノーリツ | GT-C2472AR BL |
20号 | 175,000円 | ノーリツ | GT-C2072AR BL |
16号 | 170,000円 | ノーリツ | GT-C1672AR BL |
エコジョーズも従来型のガス給湯器同様に、フルオート機能に比べてオート機能だと同じ号数でも1万円ほど安くなります。
エコジョーズの最安値は、オート機能の16号壁掛け給湯器で、リンナイのRUF-E1615SAW、ノーリツのGT-C1672SAW BLが150,000円となります。
イニシャルコストの差は、従来型ガス給湯器とエコジョーズでは同じような大きさや機能で25,000円ほどです。
光熱費が上がっている現状だと、1年から2年のランニングコストで十分ペイできます。
4.まとめ
光熱費が下がることを期待して待っていても、長期間かかる可能性があります。
今後もエコジョーズのような省エネ効果の高い給湯器による光熱費節約が、家計の大きな助けになっていくことが予想されます。
耐用年数である10年を過ぎていたり、不具合が起こることが多くなってきたりなどでガス給湯器の交換する際は、今後の光熱費を考慮して、省エネ効果の高いエコジョーズにするのもよい選択肢なのではないでしょうか。