「いつまで申請できる?」住宅省エネ2024キャンペーンでお得に給湯器やレンジフードを交換
「住宅省エネ2024キャンペーン」を利用すると、かなりお得に給湯器やレンジフード、ビルトインガスコンロ、浴室乾燥機を買い替えできます。
予算が尽きると終了になりますので、検討しているのであれば急いだ方がよさそうです。
こちらを読むと、これらの補助金制度の補助金額や申請期間がいつまでか、申請方法、交換費用相場までわかります。
目次
1.住宅省エネ2024キャンペーンとは?
はじめに、国土交通省、経済産業省、環境省が連携して住宅の省エネ化を支援する「住宅省エネ2024キャンペーン」について解説していきます。
(1)キャンペーンの概要
2050年のカーボンニュートラル実現に向けたこれまでの補助金制度を、よりスケールアップしたのが住宅省エネ2024キャンペーンです。
家庭部門の省エネ化をより促進するため、給湯省エネ事業2024を中心に4つの補助事業を展開しています。
(2)補助金対象となる省エネ給湯器の種類と特徴
省エネ効果の高い給湯器に買い替えし、住宅省エネ2024キャンペーンに申請すると補助金が支給されます。
給湯器の対象機器は以下の3タイプです。
- 空気中の熱を利用してお湯を作る「エコキュート」(ヒートポンプ給湯機)
- ヒートポンプ給湯機とガス温水機器を組み合わせた「ハイブリッド給湯機」
- ガスから得た水素と空気中の酸素の化学反応によって発電する「エネファーム」(家庭用燃料電池)
対象となる性能によって補助金額が異なりますので、購入する際は事業者にどのくらいの性能なのか確認するのがいいでしょう。
(3)住宅省エネ2024キャンペーンを活用するメリット
住宅省エネ2024キャンペーンを活用するメリットは経済的効果です。
対象となる3タイプの給湯器は、既存のガス給湯器や電気温水器よりも初期費用が高くなりますが、補助金によって負担を軽減できます。
省エネ効果の高い給湯器はランニングコストを大幅に削減しますので、今後長い期間、電気代やガス代を節約できます。
もちろん温室効果ガス排出を抑えられますので、家計だけでなく環境問題にも貢献できます。
2.給湯器やレンジフードなどをお得に交換できる支援事業と補助率
住宅省エネ2024キャンペーンの4つの補助事業のうち1つは、環境省による「先進的窓リノベ2024事業」です。
ここでは、省エネ給湯器やレンジフード、ビルトインガスコンロ、浴室乾燥機などの住宅設備の交換に利用できる3つの補助事業について解説していきます。
(1)子育てエコホーム支援事業
国土交通省による「子育てエコホーム支援事業」は、幅広い改修が対象になっています。
窓やドア、外壁や屋根の「断熱改修」のほか、「エコ住宅設備の設置」も対象になっており、高効率給湯機の設置は1戸あたり3万円の補助金が支給されます。
また、「子育て対応改修」として、掃除しやすいレンジフード(補助額1戸あたり13,000円)、ビルトイン自動調理対応コンロ(補助額1戸あたり14,000円)、浴室乾燥機(補助額1戸あたり23,000円)なども対象です。
ただし、「子育て対応改修」のみでは補助金は支給されません。
「断熱改修」または「エコ住宅設備の設置」と同時に工事を行う必要があります。
(2)給湯省エネ2024事業
経済産業省による「給湯省エネ2024事業」は、省エネ給湯器への買い替え、設置の支援事業です。
以下に、省エネ給湯器に買い替えた場合の補助額などをご紹介します。
給湯器の種類 | 1台あたりの補助額 | 加算要件を満たした場合の上乗せ金額 |
エコキュート | 8万円 | 2万円から5万円 |
ハイブリッド給湯機 | 10万円 | 3万円から5万円 |
エネファーム | 18万円 | 2万円 |
また、電気温水器を撤去して省エネ給湯器に買い替える場合、1台あたり5万円の補助金が加算されます。
例えば、電気温水器を利用していて、エコキュートに買い替える場合、最大で18万円の補助金を受けられます。
(3)賃貸集合給湯省エネ2024事業
同じく経済産業省による「賃貸集合給湯省エネ2024事業」は、賃貸集合住宅の所有者が、建物の給湯器を省エネ給湯器に交換する際に補助が受けられる事業です。
賃貸集合住宅1棟に2戸以上の住戸があり、人が住んだ実績がある築1年以上の建物が対象です。
給湯器の種類 | 1台あたりの補助額 |
エコジョーズまたはエコフィール | 5万円から7万円(1住戸につき1台まで) |
「住宅省エネ2024キャンペーン」は重複申請できる?できない?
「子育てエコホーム支援事業」と「給湯省エネ2024事業」を重複して申し込むなど、同じ製品で複数の国の事業へ申請することはできません。
ただし、国費が使われていない「東京ゼロエミポイント」など、地方公共団体の事業は併用可能な場合があります。
3.申請期限と条件
給湯省エネ事業2024などの住宅省エネ2024キャンペーンはいつまでなのか、その期限や申請条件について解説していきます。
(1)申請期限
住宅省エネ2024キャンペーンの申請期限は2024年12月31日までです。
ただし予算が上限に達するとそこで終了となりますので、申請の多い事業については早い段階で終了する可能性があります。
特に給湯省エネ事業2024は補助金申請額の増加が大きいので、申請終了時期について注意が必要です。
(2)2024年10月現在の補助金申請額
住宅省エネ2024キャンペーンの専用Webサイトに公開されている「2024年10月28日午前0時時点」の補助金申請額の割合(概算値)は以下の通りです。
子育てエコホーム支援事業 | 新築64% リフォーム61% |
給湯省エネ事業2024 | 74%(撤去加算の補助金申請額87%) |
賃貸集合給湯省エネ2024事業 | 2% |
(3)申請条件の詳細と必要書類
補助金の申請は、補助対象者である購入者ではなく、事業に登録している販売事業者や工事施工業者が行います。
補助金を受け取るのも業者で、そこから購入者に還元されます。
そのため、購入者が特に書類を作成する必要はありません。
(4)申請の注意点
住宅省エネ2024キャンペーンに登録していない業者からエコキュートなどを購入しても、補助金の対象にはなりませんのでご注意ください。
事前に登録事業者なのかを確認し、「給湯省エネ事業2024の補助金制度を利用したい」と伝えるといいでしょう。
私ども親子大工は登録事業者ですので、住宅省エネ2024キャンペーンについてお気軽にお申し付けください。
なお、2023年の給湯省エネ事業の補助金を受けている場合は、住宅省エネ2024キャンペーンの対象にはなりません。
また、給湯省エネ事業2024が予算上限に達した場合は、期限内に申請しても補助金は受け取れないため、注意が必要です。
補助金を受けられるかどうかは、給湯器を購入・設置後、申請してから判明します。
現在給湯器の買い替えを検討されているのであれば、なるべく早く購入・申請することをおすすめします。
4.省エネ給湯器・レンジフード・ビルトインガスコンロ・浴室乾燥機への交換費用相場
住宅省エネ2024キャンペーンの対象となる、省エネ給湯器ならびにレンジフードやビルトインガスコンロ、浴室乾燥機の交換相場についてご紹介します。
表示した費用については本体費用のほか、工事費、撤去費用、消費税を含みます。
補助金制度を適用していない費用ですので、ここからさらに補助金支給分がお得になります。
なお、給湯器については大手メーカーのノーリツが2025年1月からの値上げを発表しています。
また、レンジフードとビルトインガスコンロを同時に交換する場合、パック料金が適用になり1万円ほど割引きになるケースが多いので、業者に確認してみましょう。
(1)省エネ給湯器
エコジョーズ (フルオートタイプ) | 17万円から19万円 |
エコキュート (フルオートタイプ) | 41万円から73万円 |
ハイブリッド給湯機 | 70万円から90万円 |
(2)レンジフード
レンジフード | 14万円から27万円 |
(3)ビルトインガスコンロ
ビルトインガスコンロ | 7万円から25万円 |
(4)浴室乾燥機
浴室乾燥機 | 8万円から24万円 |
5.まとめ
住宅省エネ2024キャンペーンの終了が近づいてきました。
省エネ効果が高くランニングコストに優れたエコキュートなどは、初期費用が高い点がネックでしたが、この機会を利用すれば初期費用を軽減できます。
給湯省エネ事業2024は予算上限間近です。
給湯器の買い替えを検討されているのであれば、ぜひお早めに購入・設置し、補助金制度を有効利用なさってください。