キッチンリフォームのコツ~「理想のキッチン」は事前準備が大切!
リフォームで「理想のキッチン」を叶えるために、
コツやポイントがあるなら知っておきたいと思いませんか?
家族の健康を支える毎日の食事を作るキッチンは、生活の根幹ともいえる場所です。
さらには1日の家事うちでも長い時間を過ごす場所でもあるキッチン。
リフォームをするならコツをおさえて、今よりも快適で使いやすいキッチンを目指しましょう!
この記事では、今あるキッチンを理想のキッチンにリフォームするためにおさえておきたいポイントや、
知っておきたいキッチンリフォームの基礎知識を詳しくご紹介します。
【目次】
- POINT① まずはリフォーム前のキッチンの「不満点」を洗い出す
- POINT② リフォームの優先順位を明確にする
- POINT③ リフォーム後のキッチンの全体像をイメージする
- POINT④ 新しいキッチンの「ワークトライアングル」を大切に!
- POINT⑤ リフォーム後に欲しい機能をピックアップ
- ―キッチンリフォームの基礎知識―
- キッチンリフォームをされたお客様の喜びの笑顔をご覧ください!
- まとめ
POINT① まずはリフォーム前のキッチンの「不満点」を洗い出す
今のキッチンに、「ここがもう少しこうなっていたら」「あそこが微妙に使いにくい」など、
気になる点はないでしょうか。
キッチンを理想のキッチンへとリフォームする最初のコツは、
今あるキッチンへのそういった「不満点」をすべて洗い出すことです。
たとえば「シンクの高さが少し高くて使いづらい」「フライパンを重ねて収納しているから取り出しにくい」など、
不満に思っていることを書き出していきましょう。
まずは、今の不満を解消することが、理想のキッチンに近づけるためのポイントです。
POINT② リフォームの優先順位を明確にする
キッチンのリフォームを成功させる2つ目のポイントは、実現したい項目の優先順位を明らかにしておくことです。
リフォームで理想のキッチンにするために、叶えたい要望のうちどの項目の順に優先するのか考えていきます。
予算を気にせずリフォームできるのであれば、完全オーダーメイドですべて叶えることもできますが、
ほとんどの場合、予算内で優先順位が高いものから実現するのが現実的といえます。
つけたい機能や叶えたい事項をまとめた一覧表を作り、どれを優先するのか順位をつけていくのが、
最終的にキッチンを選ぶときに迷わないコツです。
<こんな表を作ってみるのもアリ!>
優先事項 | 実現したいポイント | 順位 |
---|---|---|
予算 | 工事費含め150万円以内 | 1 |
収納面 | 吊り戸棚は引き出し式・フライパンは縦収納 | 5 |
デザイン性 | 人造大理石トップ・パネルは黒 | 3 |
機能性 | 食器洗い乾燥機・浄水器専用水栓 | 4 |
間取り・動線 | L字型対面キッチン・コンロが壁側・右シンク | 2 |
POINT③ リフォーム後のキッチンの全体像をイメージする
どんなキッチンにしたいか全体像をしっかりとイメージしておくことが、
リフォームで理想のキッチンを実現するための3つ目のポイントです。
キッチンと一言で言っても、壁付きキッチンと対面式キッチンがあり、
また対面キッチンのなかでもI型やL型など、実に多くの種類があります。
スペースを有効に活用することで、今あるキッチンを全く違ったキッチンへとリフォームすることもできるかもしれません。
そのためには、インターネットや雑誌でキッチンリフォームの施工例を片っ端から見るのがおすすめです。
キッチンの基本的な型を知ったうえで、自分の家と似た間取りのキッチンを数多く見て参考にするとよいでしょう。
参考になる画像などは保存して、リフォームを依頼する施工会社に見せれば、お互いの認識のズレを防ぐことも可能です。
見せたイメージに近いもので、予算にあうキッチンを提案してもらうとよいでしょう。
POINT④ キッチンは「ワークトライアングル」が大切!
リフォーム後のキッチンの全体像がイメージできたら、具体的にどのタイプにするのか決めていきます。
詳細な間取りを決めるときには、まず大まかに、キッチンは壁付きにするのか対面にするのか、
またパントリーを備えるのかなど「大物」から先に決めてしまうのがコツです。
キッチンのタイプを決めるときには、冷蔵庫の位置も重要になります。
冷蔵庫とコンロ、そしてシンクの3つを結ぶ作業動線は「ワークトライアングル」と呼ばれ、
この3つをバランスよく配置することが使いやすいキッチン作りのポイントです。
ワークトライアングルは3辺の合計が3.6m〜6.6mが適当とされていて、
それぞれの距離が遠すぎるとムダな動きが多くなり、短すぎるとスペースが不足して使いづらくなるといわれています。
また調理するときの順番は、冷蔵庫から食材を出し、シンクで洗い、
調理台で刻んでから最後にコンロで加熱調理をするのが一般的です。
リフォーム後のキッチンの並びもこの一連の流れに逆らわないような配置にすることで動線がよくなります。
さらにダイニングに配膳することも考えて、キッチンの種類とレイアウトを考えると、
リフォームで大きな失敗はないでしょう。
POINT⑤ リフォーム後に欲しい機能をピックアップ
リフォーム後のキッチンレイアウトが決まったら、最後に細かな機能を決めていきましょう。
必要な機能についても、リストにして書き出したうえで優先順位をつけていくのがポイントです。
最近のシステムキッチンは、食器洗い乾燥機が標準で備えられたタイプが多くなりました。
家族が多い、小さな子どもがいて手がかかるというご家庭には、とても便利な機能です。
一方リフォームをして食器洗い乾燥機を入れたものの、ほとんど使わないという話を聞くこともよくあります。
手洗いの方が早い、あるいは手持ちの食器が食器洗い乾燥機が使えないものが多かったなど、さまざまな理由があるようです。
当然ですが、食器洗い乾燥機を入れた場合、そのぶん収納スペースが減ることになります。
食器や調理器具が多いご家庭なら、収納を優先したリフォームをした方が、使い勝手がよいかもしれません。
収納を優先するのであれば、食器洗い乾燥機に充てる予定だった予算を、吊り戸棚にまわすことも可能です。
そのほかにも、コンロは近年IHが主流ですが、強火で調理ができるガスコンロのほうが好きな方もいらっしゃいます。
このように機能については、自分が本当に必要と思うものをピックアップしたうえで、優先順位をつけていくことが
理想のキッチンにリフォームするポイントです。
<準備に役立つ>キッチンリフォームの基礎知識!
ここからはキッチンリフォームをするうえで、知っておきたい基礎知識をご紹介します。
キッチンにはさまざまな種類があるとお伝えしましたが、
それぞれにメリットとデメリットがあり、またサイズ選びにもコツがあります。
ぜひリフォーム後のキッチン選びのご参考にしてください。
1. リフォームではどちらを選ぶ?壁付きキッチンと対面キッチンの違い
キッチンには、壁にそって設置する「壁付きキッチン」と、
ダイニングやリビングを見渡す形で設置する「対面キッチン」があります。
ひと昔前まで、キッチンといえば壁付きキッチンが主流でしたが、
近年はリフォームでも対面キッチンへ変更を希望される方が増えてきました。
それぞれのメリットとデメリットを確認しましょう。
壁付きキッチン
メリット
- リビング、ダイニングを広く使える
- リビング、ダイニングと一体感がある
- 料理に集中できる
- ダイニングテーブルへの動線が近い
- 窓がある場合は開放感がある
デメリット
- 調理台などキッチンが丸見えになる
- 家族と会話がしにくい
- 食器棚や家電の配置が難しい
対面キッチン
メリット
- ダイニングやリビングの様子を見ながら料理ができる
- リビング、ダイニングから手元が見えないので散らかっていても気にならない
- 部屋を見渡せるので開放感がある
デメリット
- リビング、ダイニングから独立した印象を受ける
- スペースが必要になり、リビング、ダイニングが狭くなる
- においが広がりやすい
壁付きキッチンから対面キッチンへとリフォームする場合、リビングとダイニングが圧迫されて狭くなってしまう場合があります。
そのため、対面キッチンの前面(カウンター部分)が
リビングダイニングのどのあたりまで出てくるのかを確認してから決めることがポイントです。
2. リフォームで取り付け可能なキッチンの種類とメリット・デメリット
キッチンには5つ種類があり、それぞれ異なる特徴があります。
メリット・デメリットを見比べ、スペースと相談したうえで理想に近いタイプを選びましょう。
I型キッチン
I型キッチンは、コンロとシンク、調理台が1列に配置されたシステムキッチンです。
キッチンのもっとも一般的なスタイルで、デザインやグレードが豊富です。
I型キッチンは、壁付き・対面のどちらでも設置が可能で、
対面で利用するときには前面にカウンターを設置するのが一般的です。
メリット
- 省スペースでコンパクトに設置可能
- 対面式の場合前面部にカウンターを設置することで手元を隠せる
デメリット
- 横の動きが多いため、幅が広いと作業効率が落ちる
- 動線が1本のため、2人以上の作業に向かない
- 壁付き式の場合、キッチンのなかが丸見えになる
アイランドキッチン(Ⅱ型キッチン)
アイランドキッチンは、対面型キッチンのひとつで、アイランド=島という名前の通り、
シンクや調理スペースが島のように独立したタイプです。
アイランドキッチンのなかでも、シンク台とコンロ台が分かれているものをⅡ型キッチンといいます。
メリット
- シンク台とコンロ台への移動が体を反転させることで可能なので、動線が短い
- キッチン台が2つあるため、作業スペースが広く、収納スペースも多い
- リビングダイニングに出るとき、アイランドの左右どちらからも出られる
- 2人以上でも作業しやすい
デメリット
- 濡れたものを運ぶときに水が垂れる
- 設置するのに広いスペースが必要
- 体をひねる動作が多くなる
- シンク台とコンロ台が離れていると動線にムダが出る
ペニンシュラキッチン(II型キッチン)
ペニンシュラキッチンのペニンシュラは「半島」を意味していて、対面型キッチンのひとつです。
アイランドキッチンと同じように、
主にシンク台がリビングダイニングに向かって配置され、コンロ台が背を向けて壁付けされますが、
シンク台の片側が壁に接している点が、アイランドキッチンとは異なります。
メリット
- シンク台とコンロ台への移動が体を反転させることで可能なので、動線が短い
- キッチン台が2つあるため、作業スペースが広く、収納スペースも多い
- コンロ台をリビングダイニングに向けた場合、アイランド型よりも油が飛び散りにくく換気扇が選べる
- 2人以上でも作業しやすい
デメリット
- 濡れたものを運ぶときに水が垂れる
- 設置するのに広いスペースが必要
- 体をひねる動作が多くなる
- シンク台とコンロ台が離れていると動線にムダが出る
- アイランド型と比べると開放感に欠け、リビングダイニングに出るときの動線が1カ所のみになる
U型キッチン
U型キッチンは、作業スペースがアルファベットのUの形に配置されているキッチンで、
コの字型キッチンと呼ばれることもあります。
1面をリビングダイニングに対面に配置することも可能です。
メリット
- ワークトップが3方向にあるため広々使える
- 自由なレイアウトを楽しめる
- 配置によってはシンクからコンロまで体を90度回転させるだけで届くなど、動線がコンパクトで作業効率がよい
- 収納スペースが広い
デメリット
- 広い設置スペースが必要
- キッチンが大きくなるため圧迫感がある
- コーナーがデッドスペースになりやすい
- 1方向しか出入りができない
- 価格が高額になりやすい
L型キッチン
アルファベットのLの形に1カ所折れ曲がっているキッチンで、
両面を壁付きにする、もしくは1面をリビングダイニングに向けて対面で設置できます。
作業スペースを挟んで、シンクとコンロを配置することが多いですが、環境に応じて自由な配置が可能です。
メリット
- 自由なレイアウトを楽しめる
- 配置によってはシンクからコンロまで体を90度回転させるだけで届くなど、動線がコンパクトで作業効率がよい
- 作業スペースが広い
デメリット
- 広いスペースが必要
- コーナーがデッドスペースになりやすい
3. リフォームでキッチンのサイズを決めるポイント
実際にキッチンをリフォームするときには、配置やサイズの細かな調節が必要です。
サイズ決めにもコツがありますので、詳しくご紹介していきます。
何人で使う?
キッチンを対面式にリフォームするときには、作業スペースにもなる通路の幅をどれくらい取るか考える必要があります。
通路の幅を考えるときには、作業する人数を想定して決めるのがポイントです。
もともと壁付きだったキッチンを対面式にリフォームする場合には、
通路を広く取るとリビングダイニングのスペースが狭くなるため、
できるだけ通路を狭くしたいと考えるかもしれません。
しかしどれだけ狭くても、通路幅は最低でも70cmは必要でしょう。
これは1人がキッチンに立ち、その後ろをもう1人が通れるギリギリの広さです。
しかし冷蔵庫を開けたり、キャビネットの引き出しを開けているときには、通路幅70cmだとすれ違うことさえ難しくなります。
1人がキッチンを使い、あと1人が後ろを通ることを考えるのなら、リフォーム後の通路幅は80cm確保するのが理想です。
また家族が多く、複数人が頻繁にキッチンに出入りする、あるいは夫婦や母娘が2人で料理することが多いご家庭なら、
リフォーム後の通路は100cm取るようにすると楽に作業ができるでしょう。
高さは身長に合わせて選択
キッチンの高さが合わないと、作業がしづらいうえ体に負担がかかります。
例えばカウンターの高さが低すぎるキッチンは、作業が前かがみになるため腰が痛くなりがちです。
逆に高さが高すぎる場合には、不自然に手を持ち上げるため、肩が凝ってしまいます。
そのためリフォーム後のキッチンの高さは、一番よくキッチンを使う人に合わせて決めるのがポイントです。
システムキッチンにはJIS規格によって、80cm、85cm、90cm、95cmの4種類があり、
一般的に使いやすいキッチンの高さは、「身長÷2+5cm」が目安とされています。
例えば身長160cmの方でしたら、160cm÷2+5cmで、85cmが使いやすい高さの目安です。
今使っているキッチンが高いと感じているのか低いと感じているのかも目安にし、
可能であるならショールームに足を運んで高さを確認するのがおすすめです。
その際は、普段使用しているスリッパを持参したうえで確認すると万全ですよ。
4. キッチンリフォーム価格を左右する2つの要素
一般的にキッチンのリフォームにかかる費用は100〜150万円といわれていますが、
具体的な内訳はどのようになっているのか確認しておきましょう。
キッチンの本体価格
一般的にはキッチンのリフォームで一番費用がかかるのは、キッチン本体です。
システムキッチンは、さまざまなメーカーから多くの種類が販売されていて、
30万円程度のものから100万円を超えるものまで、グレードによって大きく価格が上下します。
さらに食器洗い乾燥機をつける、あるいはワークトップをセラミックにするなど、
追加するオプションによっても価格は変わります。
キッチン本体の予算はあらかじめ上限を決めておき、
そのなかでメーカーやシリーズを選び、優先順位によって機能を吟味していくのがポイントです。
最低限つけたい機能がつけられない場合には、
キッチン自体のグレードを下げるなどして妥協点を探っていくとよいでしょう。
水回り・ガス・電気などの付帯工事
キッチンリフォームの工事費については、壁付きキッチンをそのまま置き換えるだけであれば、
解体工事と取り付け費がメインとなって、それほど高額にはなりません。
しかし壁付きキッチンを対面キッチンに変更するなど、レイアウトの変更を伴うリフォームは、
給排水や排水ダクトの延長・移設、あるいは電気工事など大がかりな工事が発生するため工事費が高くなりがちです。
リフォームにかける全体予算が決まっている場合には、
全体予算から工事費を引いてからキッチン本体を選ぶと大幅に予算を超えることはないでしょう。
キッチンリフォームをされたお客様の喜びの笑顔をご覧ください!
まとめ
キッチンのリフォームを成功させて、「理想のキッチン」にするコツを詳しく紹介しました。
キッチンのリフォームは、今あるキッチンの不満点を解消することに焦点をあてて考えることがポイントです。
リフォーム後のキッチンのサイズはメインで使用する方を中心に考え、
キッチンを同時に使う人数なども想定してタイプを選びましょう。
キッチンリフォームを検討するときには、ぜひ私たち親子大工までご相談ください。
使いやすいキッチンを含めた、暮らしよい家づくりのご提案をさせていただきます。