ガス給湯器の交換サインとは?|寿命と価格相場について
ご自宅でガス給湯器を利用されているとき、
ガス給湯器から変な音がする・お風呂のお湯がぬるい・追い焚きができないなどの
不具合が生じたことはないでしょうか。
ガス給湯器はその名の通り「ガス」を利用した給湯器のため、
ちょっとした不具合でもガス漏れなどのトラブルを引き起こさないか
心配になってしまう方も少なくないでしょう。
今回は、ガス給湯器の寿命や価格相場、施工業者を選ぶ際の注意点などをご紹介していきます。
【目次】
- 1. ガス給湯器の耐用年数について
- 2. こんな症状はありませんか?ガス給湯器の交換サイン
- 3. ガス給湯器交換の価格の目安・相場
- 4. ガス給湯器の選び方
- 5. エコジョーズって何?
- 6. こんな業者にはご注意を
- まとめ
1. ガス給湯器の耐用年数について
まずは、ガス給湯器の耐用年数(寿命)から確認していきましょう。
(1)ガス給湯器の寿命・耐用年数と
ガス給湯器の寿命は、家庭での使い方や頻度などにもよってバラバラですが、
一般的なガス給湯器の耐用年数の目安は10年といわれています。
もちろん、使用頻度などによって、それよりも前に故障することや、
耐用年数を過ぎても問題なく使用できる場合もありますが、
ガス給湯器の寿命は10年を一つの目安として考えると良いでしょう。
(2)ガス給湯器の主な故障の原因とは?
ガス給湯器が故障してしまう原因は、
ガス給湯器の耐用年数(部品の劣化)による「寿命」、
寒冷地などによる「凍結」、ガス給湯器の能力を超えた「過度な負担」、
ガス給湯器内部への影響を及ぼす「ホコリ・雨」などといわれています。
ガス給湯器は、一定の雨風を想定して作られていますが、
想定以上の激しい雨に長時間さらされた場合は、内部に雨水が入り込んでしまい、
不具合を引き起こす原因となります。
<ガス給湯器の設置位置にも注意>
ガス給湯器は、劣化を早める原因となる雨風や直射日光がなるべく当たらないところに設置し、
本体の前には、壁や物置などの障害物を置かないようにしましょう。
障害物があると滞留した排気が、ガス給湯器の内部に入り込み、不完全燃焼やガス給湯器内部の損傷にもつながります。
(3)ガス給湯器の使い方によっても寿命は変わる
ガス給湯器を使う場合には、
用途に合ったサイズ、目的に合った仕様のものを購入する必要があります。
例えば2人暮らし用のガス給湯器を4人家族で利用するなど、
容量を超えた使用は、ガス給湯器の寿命を引き下げる原因となります。
また、入浴剤を使用したお湯で追い焚きすると、
入浴剤に含まれる酸や硫黄の成分による配管の劣化や腐食、
さらには配管に入浴剤の成分やカスが蓄積することで、
非常に危険な局部沸騰を起こす原因となります。
特に、入浴剤を使用する場合は、その成分をよく確かめてから使用するようにしましょう。
2. こんな症状はありませんか?ガス給湯器の交換サイン
ここからは、ガス給湯器の不具合や交換のサインについて見ていきましょう。
(1)ガス給湯器から変な音がする
ガス給湯器から変な音がする場合、
例えば、ガス給湯器から小さな爆発音のようなものや、笛のようなピーという音、
キーンという共鳴音やこれまで聞いたことがないような音がするようになると、
ガス給湯器の故障や何らかの不具合が起きている可能性があります。
(2)ガス給湯器からガスの匂いや煙が出る
ガス給湯器からガスや焼け焦げたような匂いを感じた場合にも、
ガス給湯器の寿命や故障の可能性があり、さらに煙などが出ている場合には、
すぐに使用を中止し、専門業者を呼んで対応してもらうようにしましょう。
(3)給湯温度が一定しない
ガス給湯器の給湯温度が安定しない理由としては、本体内部の異常が挙げられます。
修理や交換をしなければならない可能性が高いといえるでしょう。
「最近、給湯温度が安定しないな」と思ったときは放置しておいても直りませんので、
まずは専門業者を呼び、確認をしてもらうことをおすすめします。
(4)お風呂のお湯がぬるい
ガス給湯器の温度が一定しないのと同じように、お湯がぬるい場合にも、
ガス給湯器が正しく作動していない、ガス給湯器の本体の不具合である可能性があるため、
こちらも専門業者を呼んでみてもらうことをおすすめします。
(5)お風呂の追い焚きができない
ガス給湯器の追い焚きができない不具合の理由には、
主に循環アダプターなどの追い焚き機能のトラブルと、給湯器本体の故障の2パターンがあります。
そこでまず確認すべきなのが、蛇口からは、設定した温度のお湯が出るかということです。
その際、
- お湯が出ない場合は、給湯器本体の故障
- お湯が出る場合は、追い焚き機能の故障
が疑われます。
その他にも、浴槽のお湯が少なすぎるという理由も考えられますが、
追い焚き機能に何らかの不具合の可能性がある場合は、
次に以下の3つの対処法を試してみましょう。
- 循環フィルターを掃除する
- 給湯器を一旦切る
- 再度追い焚きスイッチを押してみる
それでも作動しない場合は、使用を止め、専門業者に問い合わせしてみましょう。
3. ガス給湯器交換の価格の目安・相場
次に、ガス給湯器を交換する際の、気になる価格の目安や相場について見ていきましょう。
(1)ガス給湯器の交換にかかる工事費用の内訳
ガス給湯器の交換(既存の機種と同タイプのガス給湯器に好感する場合)にかかる工事費用は、
具体的に以下のような内訳となっています。
- 取り付け工事費
- 給湯結び替え費
- ガス結び替え費
- 給水結び替え費
- リモコン接続工事費
- 点火点検費
- 廃材処理費
- 出張費
このような費用が計上されるのが一般的で、
工事価格は3万円~6万円程度が相場となっています。
施工業者によっては点火点検費や出張費などは不要な場合もあるため、
まずは、施工業者に依頼する前に見積もりを取ると良いでしょう。
(2)ガス給湯器交換の価格相場とは?
ガス給湯器を交換する際の総額は、
工事費用に出張費が含まれるか否か、廃材があるかどうかなどによっても異なりますが、
多くても工事費が6万円前後、それに加えて、ガス給湯器の本体+リモコン費用として、
一般的な給湯器で約15万円、お風呂の給湯器で約30万円が必要と考えておいた方が良いでしょう。
(3)追加費用にご注意
ガス給湯器の交換費用について理解したところで、注意したいのが追加費用です。
追加費用とは、一般的にかかる取り付け工事費用の他に、
業者ごとや状況によって追加される費用のこと。
しっかり現地調査をして見積もりを出す良心的な業者であれば、
工事中によほどのトラブルがない限り追加費用が発生することはありません。
現地調査をせずに見積もりを出す、もしくは、項目が一式表記で
見積もりの内訳がわからないといった業者は、
のちに追加費用を請求されるリスクが潜んでいるため気をつけましょう。
ただし、一式表記であっても備考欄に
「これ以上金額がかかりません」となど追加費用がないことの
約束ごとが記載されている場合については、一式表記でも問題ないと思います。
必ず、見積もり金額と請求金額が同じになるように見積もりをもらうようにしましょう。
4. ガス給湯器の選び方
ガス給湯器は、見た目こそあまり違いがないものの、
それぞれに機能の違いがあり、号数によって給湯能力も異なります。
ここではガス給湯器の違いと選び方のポイントをご紹介していきます。
(1)現在はどのタイプ?|設置タイプを確認
ガス給湯器を選ぶ前に、まずは現状の確認の機能や号数など、
どのタイプのガス給湯器を利用しているかを確認しておきましょう。
・設置タイプについて
戸建ての場合においては、
「壁掛タイプ」「据置タイプ」「浴槽隣接タイプ」などのタイプがあり、
マンションにおいては、「壁掛タイプ」「PS標準設置タイプ」
「PS扉内設置タイプ」といったタイプがあります。
・号数(給湯能力)について
ガス給湯器の号数には、16号、20号、24号の3種類あります。
ちなみに号数とは、「1分間に水温+25℃のお湯を何リットル出せるか」を表す数字です。
給湯器の本体に貼られたシールの「型式」で確認することができます。
目安として、単身世帯であれば16号、4人家族であれば24号がおすすめです。
・給湯の機能について
機能としては、給湯のみのタイプと
お風呂の給湯に便利なオートタイプと呼ばれる追い焚き機能が付いたもの、
フルオートタイプと呼ばれる自動追い焚きや自動足し湯、
自動配管洗浄などの機能が付いているタイプがあります。
機能の差によって価格も大きく異なるため、
現在の生活スタイルと合わせて不可欠な機能、欲しい機能を検討しておくと良いでしょう。
5. エコジョーズって何?
ガス給湯器について調べていると、
「環境にやさしい」「節約も可能」といったメリットとともに
「エコジョーズ」という商品を必ず目にするかと思います。
ここでは、そんな話題のエコジョーズについてご説明します。
(1)エコジョーズとは?
エコジョーズとは、これまで通常のガス給湯器では捨てられていた、
お湯を沸かす際の高温の排気熱を再利用して、
少ないガスの量で効率よくお湯を沸かすことができるタイプのガス給湯器のことです。
(2)エコジョーズのメリット
エコジョーズの最大のメリットは、
ガスエネルギーを無駄なく使うことでガス代の節約ができることではないでしょうか。
また、その名の通りエコな給湯をすることで、
従来の給湯器に比べて二酸化炭素の排出量を10%前後削減できるため
環境にもやさしいことは明らかです。
(3)エコジョーズのデメリット
エコジョーズのガス給湯器を利用するデメリットとしては、
工事費や本体費といった初期費用が、通常のガス給湯器と比べて高いことが挙げられます。
同居家族が多く、毎月のガス使用量も多いご家庭にとっては、
毎月のガス代の削減によって初期費用を早期に取り返すとこは十分可能ですが、
もともとガス使用量の少ない単身世帯にとっては、
あまりトータルでの経済的なメリットを得るのは難しいかもしれません。
6. こんな業者にはご注意を
最後に、ガス給湯器の交換における「こんな業者は注意!」という部分をご紹介していきます。
(1)施工は下請け業者が行う
下請け業者による施工が一概に悪いという訳ではありませんが、
やはり施工前に顔を合わせることもなく、人柄もわからない人にお願いするのは不安ですよね。
また、中には一所懸命なのは営業活動のみで、施工の質に関しては、
まるっきり下請け任せなんていう不誠実な業者もいます。
工事を依頼する前に、実際の施工は誰が行うのかを必ず業者に確認しましょう。
(2)資格を保有しているかが曖昧
ガス給湯器を取り扱うためには、専門資格を必要とします。
関連する資格や知識を備えている業者に頼む方が安心なのはいうまでもありません。
一部の悪徳業者には、資格を所持せずに工事を行っているケースもあり、大変危険です。
資格証をしっかりと確認できる業者にお願いするようにしましょう。
(3)見積価格が極端に安い
ガス給湯器の交換は、いずれの機種を選んだとしても、決して安い買い物ではありません。
支払う側としては、できるだけ安く済ませたいのは、当たり前と言えるでしょう。
しかし、交換費用には、主に、ガス給湯器の本体価格、職人の人件費、
工事に使用する資材などが含まれており、相場を極端に下回るような施工費の提示には、
必ずカラクリがあります。
特に、職人の人件費の部分は、施工の質にも関わります。
見積りを検討する際は、適正価格といった視点も踏まえた上で、判断するようにしましょう。
(4)見積に工事内容の詳細が書かれていない
ガス給湯器交換の工事の内訳が見積書に明記されてなく、
例えば、「ガス給湯器取付工事 一式」などと掲載されている場合には、
どのような工事が含まれていて、
それぞれの費用がいくらなのかということがわからないため、注意が必要です。
(5)服装に清潔感がない
職人の身なりや服装の乱れは、工事の丁寧さに表れます。
施工業者だからといって汚い格好やだらしない格好をしている業者には注意しましょう。
(6)担当者がその場で質問に答えられない
見積もりの内訳やガス給湯器交換工事の方法など、
その場で質問に答えられない業者は選ばない方が良いでしょう。
専門家である担当者が答えられないということは不安にもつながりますし、
下請け業者に実際のガス給湯器の取付工事を任せてしまうケースもあるため、注意しましょう。
(7)ガス検知器などでガス漏れの点検をしてくれるか
ガス検知器などの専門の機器を利用して調査をしてくれるかどうかも、
信頼できる業者かどうかを判別する基準になるでしょう。
ガス給湯器の不具合は、最悪の場合、火災などの重大事故につながることもあります。
設置時だけでなく、その後の定期点検も丁寧に行ってくれる業者を選ぶようにしてください。
(8)設置後に立ち合いでの確認がある
ガス給湯器の前で一緒にガス・水漏れ確認をするなど、
ガス給湯器の設置後の立ち合いでの確認があるかどうかも、
優良業者かどうかを判別するために基準となりますので、事前に確認しておきましょう。
(9)アフターフォロー内容を確認
ガス給湯器は、耐用年数が10年前後といわれており、長く使用する住宅設備です。
このような住宅設備は使用期間が長期になればなるほど、点検やメンテナンスが重要となります。
設置後のアフターフォロー体制についても
「どこまでが無料の範囲なのか」を事前に確認しておきましょう。
まとめ
ガス給湯器の寿命や、交換のタイミング、耐用年数などをご紹介させていただきました。
交換する際の業者選びのポイントや注意したい点など、
今後、ガス給湯器の交換をご予定されているご家庭は、
いざという時のためにも参考にしていただけると大変うれしいです。
ガス給湯器の交換の時期に迷われている方、
給湯器の種類選びでお困りの方など、給湯器に関するご相談は、無料でお受けしております。
給湯器で気になることがありましたら、ぜひお気軽にお問い合わせください。